ブラックの時計。「PVD」と「DLC」の違いとは!?
こんにちは、東です。
本日はブラックのケースに用いられる主なコーティングである「PVD」と「DLC」の加工の違いを比較してみたいと思います。
まずはPVD加工が施された代表モデルとして、タグ・ホイヤーのカレラ キャリバー16 デイデイト クロノグラフ ブラックチタンを見てみましょう。
タグ・ホイヤー
カレラ キャリバー16 デイデイト クロノグラフ ブラックチタン
品番:CV2A84.FC6394
ムーブメント:自動巻きクロノグラフ
ケース素材:チタン
ベルト:レザーストラップ
防水:100m
サイズ:43mm
価格:¥588,600-(税込)
ヴィンテージ感がたまらないこちらのモデル。ヴィンテージ加工されたブラウンレザーストラップにベージュをベースとしたインデックスによって、タグ・ホイヤーでは珍しい、ヴィンテージ感のあるデザインが特徴的です。マットブラックのPVD加工は引き締まった印象で、ヴィンテージ感に貢献しています。
続いてDLC加工を施したモデルの代表としてブルガリのオクト オリジナーレ クロノグラフです。
モデル名:オクト オリジナーレ クロノグラフ
Ref:BGO41BBSVDCH/B
ムーヴメント:自動巻きクロノグラフ BVL328 ヴェロチッシモキャリバー
ケース素材:ステンレススティール(DLC加工)
ブレスレット素材:ラバー
ケースサイズ:41mm
防水:100m
価格:¥1,209,600円(税込)
ムーブメントにもこだわりのあるこちらのモデル。DLC加工はマットブラックと光沢感のあるブラックに分けられ、力強さと男らしさを見事に表現しています。
それでは本題に入りましょう。
オールブラックのケースの加工としてよく用いられる「PVD」と「DLC」とはいったいどういったものなのか、その違いをご説明いたします。
PVD加工は”フィジカル・ヴェーパー・ディポジション”の略で物理蒸着ともいわれています。高温状態の真空装置の中で特殊な金属をイオン化し蒸着させ、素材の表面に硬い皮膜を作る加工技術です。PVDの特徴としては、ブラック以外の色の加工も行える点です。
DLC加工は”ダイヤモンド・ライク・カーボン”の略で、金属表面にナノレベルの薄膜をつくることで、従来にない低摩耗係数の表面にすることができる技術です。非常に高硬度で耐腐食性なども併せ持つためとても丈夫な加工であり、生体親和性もあるため肌触りもよく、金属アレルギーの方にもお勧めできます。そして、DLCの着色は基本的にブラックのみとなっております。
PVDとDLC、同じブラックの時計でもこれだけの違いがありますが、個人的にブラックの時計であれば丈夫なDLC加工をお勧めしたいところですが、コストのかかる加工な為、高価になってしまうのが難点ではあります。
近年注目のブラック時計。購入の際は、黒色にするためにどのような手間がかかっているのかという点を一度見られてみてはいかがでしょうか?
店頭にどちらもございますので、ぜひ一度手に取ってご覧ください!