こんにちは、菊池です。

機械式時計は、車にオイル交換や車検などがあるように、定期的なメンテナンスが必要になります。
部品と部品の摩耗する箇所についている油が劣化・酸化することで3年から5年で油切れが生じます。油切れが生じると、部品の磨耗につながり、時計内部の寿命に大きく影響してしまいます。

分解掃除をすることで時計の精度やパーツの磨耗を防ぐことが出来、ご購入時のコンディションに戻すことが出来ます。また、ご希望によっては外装やブレスレットのポリッシングを行う事で、ご購入時のような綺麗な状態に近づける事も出来ます。

今回はIWCのアフターメンテナンスがどんなものかを例にご紹介したいと思います。

～IWCのコンプリートサービスについて～

コンプリートサービスでは、数時間を要する複雑な手順を踏み、主に手作業によって時計全体のオーバーホール（分解掃除）を行います。ムーブメントを完全に分解し、一つひとつのパーツを入念に洗浄し、その後点検を行います。磨耗してしまったパーツは交換します。 時計を再び一から組み立てて必要な箇所を潤滑し、精度を検査します。金細工師の熟練した技術により、深い傷を平らにし、特別な研磨工程を通して、ケースや金属ブレスレットから一切の磨耗を取り除きます。最終的な洗浄と仕上げを行えば、ケースとブレスレットは新品同様の輝きを放つようになります。 このサービスが完了するまでには計18に上る工程が実施され、時計師があらゆる機能と外観項目を一つひとつ点検していきます。こうしたコンプリートサービスを経て、時計が正しい時刻を示し、全機能が正確に作動し、表示通りの防水性が保証されます。IWCシャフハウゼンでは、コンプリートサービスで実施された作業と交換されたパーツに対し、24カ月の保証を提供しています。
コンプリートサービスのタイミングとしては約5年毎にコンプリートサービスをご利用いただくようお勧めしています。時計の使用方法や使用環境により、サービスが必要となる間隔が大きく異なる点にご注意ください。
～修復サービス～
アンティークウォッチの修復には、長年の訓練や専門的なノウハウ、巧妙な手さばき、そしてIWCの伝統と歴史的タイムピースに関する深い知識と情熱が求められます。IWC本社の経験豊かな時計師たちが熟練の技で、旧型のモデルやアンティーク時計で問題のある箇所を修理し、ケース、文字盤、ムーブメントを元の状態へと修復します。

IWCでは製造されたすべての時計が台帳に記録されており、データを確認できるようになっています。IWC創業期に製造された F. A. ジョーンズ・キャリバーから現行モデルに至るまで、使用された数百万個に上るパーツは、ごく小さなものを含めすべてきちんと整理され、理想的なコンディションで保管されています。

将来ご愛用のお時計をご子息に引き継ぎたいという方や、自分の人生と共に相棒として使い続けたい等ご愛用者によって様々な想いが時計にはあると思います。より良い状態で引継いでいただいたり、末永くご愛用頂くためにも、定期的なメンテナンスをお勧めいたします。

当店では取り扱いブランドに限りますが、当社でお買上頂いてないお客様でも、お修理の受付をさせて頂いておりますので、お気軽にお申し付けください。（※お修理にお持ちいただく際は保証書をご一緒にお持ちください。）

どんな些細な事でも、お時計についてご質問などがありましたらお気軽にお問い合わせ下さいませ。

皆様のご来店を心よりお待ちしております。