【グランドセイコー】スタッフ泣かせ…文字盤に映し出す日本の景色

いつもoomiya京都店のブログをご覧いただき誠にありがとうございます。

本日は【グランドセイコー】から、タイトルにスタッフ泣かせと書いた理由をお伝えしていきたいと思います。
店頭で本当に毎日困っている件について書いていきますので、ぜひ最後までお付き合いください。

グランドセイコーとは

【グランドセイコー】は日本が誇る時計ブランドで、世界中で評価が高い時計を作り続けています。
その実力は世界屈指で、普段店頭で【グランドセイコー】を知らないという方は海外の方含めてほとんどいないと言っても過言ではありません。
そもそも昔はセイコーの中の一つのラインと認識されていましたが、現在は世界を相手に闘うラインとして2017年には文字盤から「SEIKO」の文字を取り払い独立したブランドとなっています。

THE NATURE OF TIME

【グランドセイコー】は現在「THE NATURE OF TIME」という考え方で時計のデザインを決めています。
実はここがスタッフ泣かせのポイントでもあります…
皆様が時間の流れを感じる時はいつでしょうか…?
例えば自分の年齢を再確認した時に「年を取ったな」と思ったり、ダラダラとソファーの上で生活していてふと窓の外が暗かった時に「もうこんな時間?」などと思う訳です。
何が言いたいかというと、「時間」は日常に存在していて、それを知るためのツールとして時計があるんです。
【グランドセイコー】はそんな一瞬を文字盤に表現する為に技を磨いてきました。

こちらの文字盤は「雪白」と言います。
この降り積もった雪を表現する為に色を塗るのではなく銀メッキで文字盤を仕上げるという技術は世界でも【グランドセイコー】がとびぬけています。
ですので【グランドセイコー】の文字盤は真似できず、常に唯一無二の存在であり続けています。

文字盤にご注目!

ではスタッフ泣かせな文字盤をご紹介致します。
まずは下の画像をご覧下さい。

時計通の皆様にはご理解いただけたでしょうか?
【グランドセイコー】はoomiya京都店だけでも「アイスブルー文字盤」を現在4種類取り揃えております。
普通にしてみると「へぇー」くらいの反応だと思いますが、他のブランドと比較していただくと一目瞭然。
すべてデザインが違います。
【グランドセイコー】以外のブランドであれば、サイズ違いや色違いはあります。同じ色味でデザイン違いなんて存在しないんです。
「アイスブルー文字盤」を数種類用意できるブランドが一体いくつ存在しているでしょうか。

御神渡(おみわたり)~SBGY007

それぞれのデザインに意味を持たせている文字盤のイメージを解説していきます。

最初にこちらは、「御神渡り」と言われる時計です。
スプリングドライブを作成している長野県塩尻市からすぐの場所には「諏訪湖」があり、寒い季節に湖面が凍ることがあります。
その凍った湖面を神様が渡る道としてデザインに落とし込まれています。

拡大すると確かに湖面の凍結した様子を理解することができます。
この「御神渡り」という呼び方は古くは平安時代から既に文献で記されているほど歴史ある風景です。
道の様に氷が競りあがるのですが、その時の音は地震かな?と思うほど大きいそうです。
数年に一回しか見ることのできないまさに絶景です。

季春(きしゅん)~SBGW283

季春とは「春の終わり頃」を意味しています。
暖房を使用する日はほとんどなく、長袖のTシャツ一枚や半袖シャツに一枚重ねるくらいの服装の時期です。
文字盤をご覧いただくと、春から夏にかけて太陽が高く、透き通った空気を感じていただけると思います。
少し散歩してみたり、そこで深呼吸したくなるような季節です!

文字盤はただアイスブルーに塗ってあるのではなく、型打ちパターンダイアルとなっています。
また少しカーブしている針との調和が素晴らしく角度によってキラキラと輝きます。

中天(ちゅうてん)~SBGM253

中天とは、雲一つない青空の真ん中に燦燦と輝く太陽の様子です。
グランドセイコーの機械式時計を生み出す地、岩手県にある岩手山の山頂から見る景色だそうです。
標高2,000mを超える山ですので汗をかいてようやくたどり着いた山頂からみる青空はきっと素晴らしい思い出になると思います。

そんな景色を表現する為にも時計の中心に向かってのびるサンレイ仕上げが施されており、自然と目が中心に集まるような仕上げです。
普段でも太陽を見上げた時に太陽の横を見るのは難しく、太陽に目が行ってしまう気持ちはよく分かると思います。

小暑(しょうしょ)~SBGJ249

小暑は梅雨明けに吹く「白南風(しらはえ)」によって起こる絶え間ないさざ波のイメージです。
ムシムシとした梅雨が終わり、夏の訪れを感じる風が吹くと海が波立つ。
「あ、夏が来たな」と思うのがこの季節です。

細かく波立つ海を表現しつつ視認性は失わないように工夫されています。
海の中でも深海のような暗さではなく、海のほんと表面を切り取った涼しそうの中に天気が安定しない少しくらい雰囲気を持ち合わせています。

まとめ

いかがでしたか?
水色と言えば何となく「夏」のイメージがありませんか?
春夏秋冬がある日本ならではのそれぞれの顔が特徴的な文字盤で、その季節ごとのアイスブルー文字盤に仕上がっています。
他のブランドの青文字盤と比較しても種類が多すぎるので、お客様がアイスブルーのやつ!と言われても頭に浮かびすぎるという問題点もあります(笑)

日本人は「風鈴」の音を聞くと体温が下がるという実験データがあります。
他の国から来られた方には理解できないような文化を映し出す【グランドセイコー】のデザインは世界中で評価を高め、その景色を見に来られる方も多い気がします。
また今回ご紹介いたしましたアイスブルー文字盤はオンオフ問わず様々な場面でご使用いただけると思います。
特に王道の紺色のスーツにアイスブルー文字盤は格が違うなと思われる色合わせですのでぜひお楽しみください!