皆様こんにちは。内田です。
いつもoomiya京都店のブログをご覧いただき誠にありがとうございます。

只今oomiya京都店では12月15日（日）まで【ブランパンフェア】を開催しております。
おかげさまで沢山のお客様にご来場していただいております。
今回のフェアは購入特典はもちろん、全国のブランパン正規店でもなかなか展示していないような、大変希少なモデルもご用意しております。
今回はいくつか入荷しているうちの一つ、私のお気に入りの１本をご紹介いたします。

こちらのモデル、ブランパンを取り扱い始めて約３年になりますが、京都店に入荷したのは今回が初めてです！
私たちスタッフでも滅多にお目にかかれない商品で、私含め全スタッフがこの時計の入荷に大興奮していました（笑）
一目見た私の印象は「た…高そう…。」
見れば見るほど、ブランパンのものづくりに対する執念みたいなものがひしひしと感じる時計です。
私なりの凄い！と感じた部分も含めてこちらの時計の特徴など細かく解説させてください！

今回のモデルは人気シリーズの『ヴィルレ』から登場しています。
ケース素材は18Kホワイトゴールドを採用。
風防の周りに段差をつけたケースデザインの“ダブルステップベゼル”や肉抜きして作り上げる“リーフ針”などヴィルレ特有のデザインコードはそのままに、極限までスケルトン構造に拘った手巻き時計です。

よく「スケルトン時計」や「シースルーの裏蓋」など機械を眺めることができる時計は増えていますが、輪列の動くさまがしっかり見えるかと言われると案外見えなかったり…。
これは歯車の上からブリッジ(歯車を固定する板)が覆いかぶさっているため、輪列が隠れてしまうのです。

ですがこちらの時計はブリッジを極限まで削ることで、輪列が動くさまをはっきりと眺めることができます。
そして個人的に驚きなのは、ブリッジ自体に細かい装飾を入れているところです。他のブランドでもスケルトン時計は存在していますが、こういった細いブリッジ自体に彫りを入れているのはなかなかありません！
これは熟練の彫金師によって手作業で流麗な模様を彫り込んでいます。手間と時間がかかるため生産本数自体もかなり少なくなってしまいます。

美観にもこだわりつくしているからこそ、一種の芸術品としてブランパンは作っているのかなと思ってしまうのですが、実用性にもこだわっているのがこの時計の凄いところです。

なんと８日間（192時間）の稼働時間を誇り、ゼンマイを収めている香箱は3つ！！
大抵の時計は香箱の数は１つ、こだわっている時計になると2つの香箱を使うことが多いです。
「8日間とかなり長い時間なので、その長いゼンマイを収める為に香箱3つにしているのかな・・・」と思われがちなのですがそうではなく、トルク（時計を正確に刻むパワー）を安定させて、最後まで正確に時間を刻むようにする為だけにわざわざ香箱を3つにしているのです。
個人的にはこの美観の時計に、もはやトルクを気にして使うお客様はいるのだろうか…と余計な事を考えてしまいますが、徹底して外観も機械自体にも究極にこだわって一つの時計を作り上げるというブランパンの姿勢がとても好きです。

3つの香箱をケースに収めるとなると、スペースを要してしまうためケース自体が大きくなりがちなのですが、ケース直径は38mmと小さめサイズなのもGOOD。ケースサイズを小さくするために全てのパーツを小さく作り、組み上げるという職人泣かせなことをして、ユーザーの使いやすいサイズ感にしているところも本当に凄いと思います。

リューズで巻くと歯車が動き、３つの香箱にあるゼンマイが一気に巻き上がっていく様子が観察できるのもこの時計の醍醐味だと思います。その様子はぜひ店頭で実際に体感していただきたいですね。
期間限定で展示中です！

いかがでしたでしたでしょうか。
当店ではブランパンのお時計を数多く取り揃えておりますので、是非店頭でご覧になってみてください。
皆様のご来店を心よりお待ちしております。