【グランドセイコー vs IWC】白樺とポルトギーゼ。結果を残すビジネスマンにおすすめは?part3
皆様こんにちは!
いつもoomiya京都店のブログをご覧いただき誠にありがとうございます。
さて今回は大人気比較シリーズ最終章となります。
part1とpart2で延べ10万人以上の方に読んでいただいたブログも今回で最後となります。
今回のpart3では、機械式時計の醍醐味ともいえる「ムーブメント」の違いを詳しくしていこうと思います。
少しづつマニアックになっていきますが、ぜひ最後までお付き合いください。
part1とpart2の記事忘れたよ。という方の為にリンクを貼っておきますのでサラッと目を通していただければと思います。
【グランドセイコー vs IWC】白樺とポルトギーゼ。結果を残すビジネスマンにおすすめは?part1 | oomiya 京都店ブログ – 正規輸入時計専門店 (jw-oomiya.co.jp)
【グランドセイコー vs IWC】白樺とポルトギーゼ。結果を残すビジネスマンにおすすめは?part2 | oomiya 京都店ブログ – 正規輸入時計専門店 (jw-oomiya.co.jp)
引き続き比較していくのはこちらのモデルです。
【グランドセイコー】代表はこちらです。
日本が世界に誇る「白樺ダイアル」SLGH005。
9Sメカニカル ハイビート 36000
品番:SLGH005
価格: ¥1,210,000 (税込)
ムーブメント: 自動巻き(9SA5)
ケース素材: ステンレススチール
ベルト :ステンレススチール
防水:日常生活用強化防水(10気圧)
サイズ: 40.0mm
その他特徴
最大巻上時約80時間持続
静的精度:平均日差+5秒~-3秒
耐磁
秒針停止機能
裏ぶたに獅子の紋章つき
グランドセイコーマスターショップ限定モデル
【IWC】代表はこちらです。
機械式腕時計の顔とも言える「ポルトギーゼ・オートマティック40」
ポルトギーゼ・オートマティック 40
品番: IW358304
価格: ¥1,023,000 (税込)
ムーブメント:自動巻き(IWC自社製キャリバー82200)
ケース素材: ステンレススチール
ベルト :アリゲーターストラップ
防水:3気圧防水
サイズ: 40.4mm
その他特徴
パワーリザーブ60時間
ペラトン自動巻き機構
秒針停止機能付きスモールセコンド
サファイアガラスのシースルー裏蓋
ここまでは見た目についてお話してきましたが、今回は中身について触れていこうと思います。
ムーブメントってなに?
「ムーブメント」と言われると、車で言うエンジンという事になります。
この機械式時計のエンジンの構造は基本的には全ての時計が同じ「輪列構造」という構造となっています。
厳密にいうと秒針の位置や、クロノグラフ(ストップウォッチ)機能の有無によって少し違いがあります。
では構造がほとんど同じの時計は何で価格差が出てくるのかが今回のテーマでもあります!
ちなみに輪列構造とは1~4番車と言われる歯車によって構成されています。
この歯車の力を無駄なく、スムーズに、できるだけ長い時間伝達していくことは永遠のテーマでもあります。
ムーブメントのスペックで比較
時計のスペックは時計選びにおいて、重要な要素ですよね。
特に社会人にとってよく気にされるのは「パワーリザーブ」と言われるものです。
これはオルゴールで例えると「これ以上巻けないよ」となってから、手を放して何秒間音楽が鳴り続けるのかというモノです。
【グランドセイコー】の白樺は「最大巻上時約80時間持続」となっています。
80時間とは80÷24=3.33…ですから、3日と1/3日という事になります。
近年の時計は総じてパワーリザーブが延びています。
実はパワーリザーブを延ばす理由は、「使っていない日でも止まらないようにする」だけではないんです!
もう一度オルゴールの事を思い出してみてください。
音が鳴り始めてしばらくは安定した音楽が流れると思います。
では最後の方はというと…パワーが足りなくなって音が延びてくる感じしませんか?
時計で言うと、終わりに近づくにつれて精度が落ちてしまいます。
3日連続で使う為に80時間とおまけに1/3のパワーリザーブがついている事で精度よくお使いいただけます。
【IWC】はどうかというと、60時間となっています。
しかしながら実はポルトギーゼ・オートマティックには7日パワーリザーブを持つ時計が存在しています。
どういうことかというと、パワーリザーブは60時間あれば十分という事です。
機械式時計の主流は「自動巻き」と言って、腕を振るだけでパワーリザーブが溜まります。
【IWC】というブランドはこの自動巻きに絶対の自信があります。
これが時計通なら聞いたことのある「ぺラトン自動巻機構」です。
「ぺラトン自動巻き機構」については映画が一本撮影できるくらい語れることがあります…
いろいろと悩みましたが割愛し、次回「グランドセイコーとIWC 番外編」を作成したいと思います。
簡単にお話しすると、自動巻の巻き上げ効率が非常に高いという事です。
「ポルトギーゼ・オートマティック40」はこの機構によって、パワーリザーブが時計を着けている限り溜まり続けます。
「白樺」は日付表示があり、「ポルトギーゼ・オートマティック40」には日付表示がない事もポイントです。
時計が止まってしまうとカレンダーも止まってしまいます。
「ポルトギーゼ・オートマティック40」は日付を合わせる必要がないのも可愛がるうえで重要なポイントです。
ムーブメントの構造を比較
まず皆様、各ブランドの公式ホームページを見られる時ムーブメントの仕様が書かれていますよね?
そこで「石数」という欄があるのはご存知ですか?。
ダイアモンドや宝石の事を書いているわけではないんですが、何を表しているかご存知でしょうか。
これはムーブメントを裏から覗き込んだ際に「○○Jewels」と書かれている数字と一致します。
ちなみに腕時計を組み立てる際に最低限必要な「石数」は7と言われています。
実際に昔の時計は現代の時計とは違い、人工ルビーではなく、本物のルビーを使用していた為高価で最低限のみ使用されていました。
ではこの「石数」が何かというと…
歯車が回転したり、往復運動する時に鉄が摩擦によって破損しないように緩衝材の役割をしている物です。
この数が多いと言うことは耐久性の高さや、使われている部品の多さを伺い知ることが出来てしまいます。
「白樺」と「ポルトギーゼ・オートマティック40」は針が3本のシンプルな時計ですが、使用している部品の数は大きな違いがあります!
ということで具体的に何が違うのかと少しコアなこだわりの部分について解説していきます。
【グランドセイコー】の「9SA5」キャリバーは個人的に完璧に近いムーブメントだと思います。
パワーリザーブは勿論ですが、振動数が10振動で80時間は異常な気がします。
振動数が10振動というと、よく「ハイビート」と言われ、ゼニスが有名だったりします。
普通の振動数は8振動と言われたりしますが、それよりも早く振動するため理屈上パワーリザーブは短くなるはずなんです。
例えるなら心拍数が高いほど早く息切れするのと同じです。(ちなみにゼニスは60時間)
部品の点数が多いので実際にはムーブメントが重たいですが、重心を下げる事で装着感を上げているのは前回記事でお話しした通りです。
しかし、部品点数が多くなると部品のスペースの問題で分厚くなったりサイズが大きくなってしまうものです。
それをこのサイズにおさめるのは至難の業で、このムーブメントを作るパーツは寸分違わず完璧な部品となっています。
このパーツの精度の高さを見て取れるのは、裏側の雫石川仕上げと言われるストライプだと思います。
完璧な部品を完璧な順番で組み立てる事で、この縦線が綺麗に揃います。
個人的に【グランドセイコー】で一番すごいと感動した技術は「MEMS技術」と言います。
0.001㎜という単位でパーツを製造する事が出来、この技術を使用してある事を可能にしています。
これに関しては店頭にお越しいただいた方への来場特典にしたいと思います!
この技術があるからこそ、「ハイビート」かつ「ロングパワーリザーブ」を実現出来ており、【グランドセイコー】が世界で評価され続ける未来をより簡単に想像させてくれる先進的な技術です。
【IWC】の「ポルトギーゼ・オートマティック40」は手に取っていただくと想像よりも数倍も軽いと思います。
ここまでのムーブメントの話ならば、【グランドセイコー】が圧勝しそうですが実は負けていません。
皆様「モノコック構造」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。
この構造は主に車を作るときに使われる技術となっています。
簡単にご説明いたしますと、車って大黒柱がないですよね?
走行中に道路の振動や風などの衝撃にさらされてしまう車はどのようにして外部からの圧力に耐えているのでしょうか。
これが「モノコック構造」の見せ場で、車体のフレーム全体で力を受け流します。
【IWC】のムーブメントはこの考え方で作成されており、衝撃に耐えるというよりも受け流せるようにフレームで作成されているため、部品数を増やすことなく軽く丈夫なムーブメントとなっています。
【グランドセイコー】のムーブメントで雫石川仕上げが施されているのは、ブリッジと言われる文字盤と共に中身を抑えるための板状のパーツです。
【IWC】のムーブメントはいかがですか?
奥を見るのに邪魔するものが何もないことに気づくと思います。
この肉抜きされたブリッジを採用する事で脱進機だけでなく、6時位置の香箱に至るまでの巻き上げ機構や輪列を存分に観察することができます。
また、黒い部品が見えると思います。
これはセラミックで作られた部品で、リューズを手巻きした時に動いているのが確認できます。
機械式時計にはリューズを回さないといけない場面が何度も訪れます。
この時部品は摩耗し、最終的には修理が必要になる事があります。
【IWC】は延長保証に登録すると8年間保証期間が延長されます。
ご購入時から8年間普通にご使用いただいたにもかかわらず、故障があった際は無料で修理ができる期間です。
その為リューズ部分と繋がったこのセラミック製の部品は摩耗しにくい素材を採用しています。
心臓部分の違い
時計には心臓部分とも言える「テンプ」と言われる部品が存在します。
このテンプとは「テンワ」と「ヒゲゼンマイ」から成り立っています。
この部分で時計の精度を司り、時計の一秒を生み出します。
どれだけ見た目が美しくてもこの部分の作りが微妙であれば時計としての質は高くないと思います。
【グランドセイコー】は自社でヒゲゼンマイを作ることができます。
このヒゲゼンマイを自社開発できる会社は時計業界全体のわずか数%と言われています。
その他多くのヒゲゼンマイはとある会社で製造されており、事実上の独占状態とも言われています。
そんな中自社開発したヒゲゼンマイは特殊な合金でできており、時計の天敵ともされる、磁気や熱に強い素材となっております。
また通常の時計と比較してより細かい調整が可能な「フリースプラング」という調整方法を採用しています。
この調整方法は最後にお伝えさせていただきます。
【IWC】のテンプは片方止めのブリッジを採用したこちらも「フリースプラング」です。
そしてテンワは、温度変化の影響を受けにくいグリュシデュールで出来ています。
このテンワが熱で膨張したり、縮小したりすると専門用語で「振り角」が変わる可能性があります。
最後に「フリースプラング」という調整方法についてお話いたします。
写真を見ていただくと輪っかの周りに小さな針が確認できると思います。
「フリースプラング」とは、テンプに付けた小さいネジを外側に引っ張り出すとゆっくりに、内側に押し込むと早く左右に振動するというようにネジによって振動スピードを変化させる調整方式です。
この変化は微小なので細かい精度調整が可能ですが、逆に調整可能なズレの範囲が狭くなります。
このため機械を組み上げた段階で一つ一つの部品が既に高い精度であることが前提となります。
つまり、ひとつひとつの部品が設計図どおりに高い精度で製造されていなくてはなりません。
このことからどちらの時計も部品の精度が圧倒的に高いことが分かります。
目をつぶって10分間数字を数えてみて下さい。
進み遅れが10秒で済む方は多くないと思います。
それを勝手に調速して、1日の誤差が数秒なんです。
すごくないですか??
まとめ
さて、ここまで3回にわたり【グランドセイコー】の「白樺」と【IWC】の「ポルトギーゼ・オートマティック40」を比較してきました。
どちらも世界中で評価の高い腕時計です。どちらの方がお好みですか?
個人的に面白いなと思うのは、同じ腕時計でもブランド毎に全く違うアプローチで作られているところです。
「見た目」「ブランドネーム」「希少価値」考えることは色々あると思います!
腕に乗せた時に分かる違いや、正面から見た時、横から見た時、裏側、そして何よりも使っているうちに分かることは数多くあります。
是非一度足を運んでいただき、お手に取って見てみられてください!
その時「ブログを見て!」と仰っていただけると嬉しいです!
ぜひ他のブランドでも比較記事をつくっていきますからそちらもご期待ください!
ちなみにこの時計のムーブメントがすごいなと思う時計の記事を貼っておきますから一度ご覧ください!
【ブランパン】ダイバーズウォッチの王道 フィフティ ファゾムス オートマティック~5015-12B40-O52A~ | oomiya 京都店ブログ – 正規輸入時計専門店 (jw-oomiya.co.jp)
様々なお支払方法がございます
oomiya京都店では現金、クレジットカード、分割支払いの他、通信販売もご利用いただけます。
分割払いをご希望の方はブランドや商品により異なりますが最大60回まで金利・手数料無料でご利用いただけます。
例えば本日ご紹介させていただきました
《グランドセイコー SLGH005》 ¥1,210,000 (税込)
であれば 月々20,100円 × 59回 (初回お支払のみ22,200円)でご購入いただけます。
《IWC ポルトギーゼ・オートマティック40》 ¥1,023,000 (税込)
であれば 月々17,000円 × 59回 (初回お支払のみ20,000円)でご購入いただけます。
本日も皆様のご来店、スタッフ一同心よりお待ちしております。