【ブランド別】京都店にあるムーンフェイズ比較!!~IWC・パネライ・ブランパン・グラスヒュッテ・オリジナル編~

皆様こんにちは。
いつもoomiya京都店のブログをご覧いただき誠にありがとうございます。

本日はoomiya京都店で取り扱いのある各ブランドから機械式時計の味でもある「ムーンフェイズ」を比較してみたいと思います!
各ブランド色々な哲学で時計を製作しているのですが「魂は細部に宿る」という通り面白い結果となりました。
是非最後までご覧ください。

ムーンフェイズとは

そもそも「ムーンフェイズ」とは何か。なぜついているのか。ご存知の方は意外と少なかったりします。
それもそのはずで今の時代月を見上げて「満月ということは15日かな?」という日付の確認の仕方ではないはずです。
カレンダーを確認すれば分かりますからね。
しかしながらカレンダーが普及していなかった時代は月がカレンダーの代わりをしていたわけです。
月は29.5日(正確には29日と12時間44分2.9秒)で新月から満月を経て新月に戻ります。
この月の性質を利用していたのが太陰暦と言われるカレンダーになります。
時計の歯車は中途半端な0.5本の引っ掛かる部分は作れないため29.5という歯を作ることが出来ません
その為1枚の円盤に2つの月を並べて29.5×2=59の歯車となります。
という事で円盤は約2か月で1周する仕組みになります。

今となっては使うことがほとんどない「ムーンフェイズ」はデザインの一つとして実用性とはまた違う機械式腕時計の良さとして受け入れられています。
機械式時計なんていらないよ。という方にお話を聞くと「時間が正確じゃない」「スマホで十分」など仰います。
本当にその通りで、必要か聞かれると必要ではないですが、あれば嬉しいのが機械式時計でありムーンフェイズです。
贅沢品だからこそとことん贅沢出来るのがムーンフェイズではないかなと思います。
それでは見ていきましょう!

IWC

IWCと言えば「ムーンフェイズ」と言っても過言ではないと思います。
まず知っていただきたいのはその精度です。
通常のムーンフェイズは時計が動き続けている場合でも約3年に1度の調整が必要になります。
【IWC】のムーンフェイズは永久修理1985年に122日に1日の誤差に抑える歯車数を実現しています。
また2017年には577.5年に1日の誤差という驚異的な数字です。

また南半球と北半球の月の満ち欠けは対照的です。
実は時計のほとんどは北半球から見たムーンフェイズを描いています。
【IWC】のダブルムーンフェイズはオーナーが南アフリカ出身だったことで南半球の月の満ち欠けも分かる様により複雑な機構を搭載しています。

実用的ではない「ムーンフェイズ」に実用さを追い求めているあたりが質実剛健と言われる【IWC】らしさだと思います。

パネライ

【パネライ】のムーンフェイズは2022年の新作に搭載されたモデルです。
現在は38mmケースの「ルミノール デュエ」で展開されています。
ルーツはイタリア海軍の軍用時計で力強くも美しいケースが特徴です。
ご注目いただきたいのはムーンフェイズの模様です。
非常に細かく実際の月にもあるクレーターまで再現されています。

もともと日付表示だった場所にムーンフェイズを搭載したことでシンプルな顔立ちだった【パネライ】にアクセントが加わりました。
日本人の思うオシャレなレストランと言えば…イタリアンかフレンチだと思います。
その二つでも気取らないオシャレさがあるのがイタリアの雰囲気や魅力ですよね。
シンプルですがこだわりのあるデザインという日本人の美意識を刺激するムーンフェイズが【パネライ】ではないでしょうか。
陽気なイタリア人をイメージして着用していただければ嬉しいです!

ブランパン

【ブランパン】は現存する世界最古の時計ブランドであると同時に非常に革新的なブランドでもあります。
今回ご紹介したいのは「フィフティファゾムス バチスカーフ コンプリートカレンダー」です。
防水機能が300mというダイバーズウォッチさながらのスペックを持ちながらも、コンプリートカレンダーというドレスウォッチに搭載される顔を持つ特別仕様のこの時計は、100時間パワーリザーブを誇る【ブランパン】の豪華詰め合わせと言った時計です。

世界最古の時計ブランドと言われるとお堅いイメージがついてくることもありますが、ムーンフェイズには珍しく「顔」が彫られています。
この中性的な顔立ちは他のブランドには少ない個性とバランス感覚を時計に与えてくれます
複雑なデザインが重なり合うこの時計の中でも一層目を惹きます。

グラスヒュッテ・オリジナル

【グラスヒュッテ・オリジナル】はドイツ時計の源流とも言えるブランドです。
ドイツ時計は一般的にオーバークオリティーなんて言われたりします。
今回ご紹介する「パノマティックルナ」を含むすべてのムーンフェイズは18Kゴールド製となっており、他ブランドと比較しても別格の仕上がりとなっています。
ムーンフェイズをのぞき込むと綺麗に顔が映り込みます
ここまで歪みなく反射させるには金を磨く際に時間をかけてゆっくり磨く必要性があり、その他ブランドのムーンフェイズよりもさらに手間暇がかかっています。

また特徴的な針の位置を採用しているにもかかわらず、バランスが取れているのもこの時計の特徴です。
袖口から半分くらい顔を出している状態でも【グラスヒュッテ・オリジナル】と認識していただける時計ですから重要な仕事を任されています。
価格に見合わないクオリティーであることは間違いない時計です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
折角の機械式時計を検討いただく際にはぜひ「魂は細部に宿る」ということでムーンフェイズに注目してみて下さい。
無駄と思われる機構ではあるのですが、それを楽しむのも機械式時計の魅力の一つだと思って一度店頭にて腕に乗せてみて下さい!