高級スケルトンウォッチの頂点へ:ユリス・ナルダン ダイバー X スケルトン OPSの徹底レビュー
皆さま、こんにちは!渡辺です。
本日は、ユリス・ナルダン ダイバー X(エックス) スケルトン OPS(オプス)を紹介いたします。カーボニウム製ベゼルをはじめ、随所にサステナブル素材を取り入れたハイテク軽量チタン製の新作ダイバーズウォッチです。環境保護に貢献しながらも高いデザイン性を維持した時計には、ユリス・ナルダンの冒険心、革新の探求、そしてサステナビリティへの決意が込められています。ダイバーズウォッチでは珍しいスケルトン仕様の文字盤がとても珍しいですね。
ダイバー X スケルトン OPS
品番 3723-170-2C/0A
ムーブメント 自動巻き(自社製キャリバー UN-372)
ケース素材 チタン(ブラックDLC)
ベルト 部分的にアップサイクル漁網を使用したカーキグリーンのスクラッチクロージャー式ファブリックストラップ
防水 200m防水
サイズ 44mm
その他特徴 パワーリザーブ約72時間
振動数3 Hz / 21,600 V/H
価格 ¥4,345,000 (税込)
【概要】
ユリス・ナルダンは2023年に発表された「フリーク ワン OPS」に続くOPSカプセルコレクションの新作として、サステナブル素材を使用した新作を発表しました。海洋世界との結びつきが強いユリス・ナルダンは、近年サステナビリティへの意識をより一層高めており、環境保護団体やハイテク・スタートアップ企業と協力し、腕時計の為の画期的な素材や技術を開発しています。ユリス・ナルダン自身が「時計史上最も持続可能なマニュファクチュールムーブメントを搭載したスポーツウォッチ」と称するように、外装だけでなく、ムーブメントまで環境保護を考えた仕様となっています。文字盤の素材が異なる「ダイバー ネット OPS」と「ダイバー スケルトン OPS」の2種類が登場しましたが、今回紹介するのは、ユリス・ナルダンならではの個性が光るスケルトンモデルです。
【ケースについて】
ケースサイズは44mmで、ケース素材にはDLCコーティングを施したハイテク軽量チタンが採用されています。存在感のある大きめなサイズ感ですが、ステンレスに比べて軽量なチタンを使用しているため、着け心地は軽快です。
洗練された構造のケース表面には、サンドブラスト仕上げが施され、高級感を高めています。コンケーブ型の逆回転防止ベゼルには、ハイテク素材のカーボニウムが使用されています。カーボニウムは最先端の航空機にも使用されるカーボンファイバーで作られた、高い強度と軽さをあわせ持った素材です。航空機の製造工程で発生する端材を再利用しているため、環境への負荷も40%削減されています。
ベゼルは、ケースのブラックにマッチする落ち着いた色合いで、迷彩柄のようにも見える有機的な美しいマーブル模様が特徴的です。5分刻みの目盛りと15分刻みの数字部分にはクリーム色の蓄光塗料が塗られており、深海でもダイバーズウォッチとしての機能をしっかりと発揮してくれるでしょう。その他の目盛りの色は、深いグリーンが採用されています。
時計のカラーは全体がブラックとグリーンで統一されており、3時位置にあるリューズも、リューズ本体がブラック、上下のリューズガードはグリーンです。
風防はドーム型のサファイアクリスタルガラスを採用しています。
【文字盤や針について】
文字盤は、時計内部のムーブメントがサファイアガラス越しに透けて見えるスケルトン仕様となっています。12時位置に見える円形の香箱カバーは、逆回転防止ベゼルと同じカーボニウム製で、個性的なまだら模様が、文字盤の中心部まで広がっています。6時位置のテンプにも目を引きつけられる、中央の縦のラインが意識したバランスのとれた配置です。
文字盤の中央には大きなXがあしらわれ、時計に力強い印象を与えています。ブラックPVD加工が施されたXパーツは中央部分にスリットが入った複雑な形状をしており、ポリッシュ仕上げとサテン仕上げの使い分けと緑色のラインが、より存在を際立たせています。アプライドインデックスと針には、ベゼルのスケールと同じクリーム色のスーパールミノバが塗られていて、暗い場所で光るようになっています。秒針の先端にも蓄光塗料のパーツが備わっているため、夜間や海の中などでも正確に時刻を読み取ることができるでしょう。インデックスは、12時位置が最も大きく、Xの根元にあたる4箇所はほかよりわずかに小さいなど、サイズが細かく調整され、複雑なスケルトン文字盤上でも読み取りやすいようになっています。針はすべて黒色で統一され、特に中央に太いラインが入った時分針は目を引き、時刻を瞬時に読み取ることができるでしょう。文字盤外周には黒地のスケールが備わっており、インデックスと同じクリーム色で目盛りが付けられています。12時位置のインデックスのすぐ下には、ユリス・ナルダンのロゴマークが配置されています。
【裏蓋・ムーブメントについて】
時計の裏側はシースルーバック仕様になっていて、Xを象った黒いローターなど、ムーブメントの異なる面を見ることができます。
裏蓋本体は、ケースと同じくDLCコーティングが施されたチタン製です。ローターのグリーンのブランドロゴだけでなく、裏蓋に刻まれた文字も、時計全体の配色に合わせてグリーンやクリーム色が用いられています。搭載されているムーブメントは、ユリス・ナルダン自社製のスケルトン自動巻きムーブメント「Cal.UN-372」です。大型のオシレーターとシリコン製脱進機を搭載し、72時間のパワーリザーブを誇ります。腕から外していても3日間は動き続ける、実用性の高い性能です。
ヒゲゼンマイは、ユリス・ナルダンが初めて導入した最先端素材であるシリコンで作られています。
さらに脱進機には、シリコンにダイヤモンドをコーティングした超ハイテク素材で特許も取得しているDiamonSilが施され、卓越した精度と耐久性を実現しています。
【ベルトについて】
グリーンのラバーストラップは、6時位置にブラックセラミック製のエレメントがあしらわれています。ユリス・ナルダンの文字はエレメントにしっかりと彫り込まれていて、時計を一層印象づけます。着け外しが簡単なフォールディングバックルは、ブラックセラミックとブラックPVDチタン製です。
オプションで選べるカーキグリーンのスクラッチクロージャー式のファブリックストラップは、
アップサイクルされた漁網を部分的に使用したものです。
ケースと同じく、ベルトにも持続可能性を高めるエコ素材が用いられています。
【防水性能について】
防水性能は200m防水となっています。スケルトン仕様でありながら高い防水性能を備え、実際にダイビングでも活躍してくれる本格的なダイバーズウォッチです。
【まとめ】
ブラックとグリーンのカラーリングが見事にミリタリーテイストを表現しており、とてもかっこいいですよね。迷彩柄のように見えるベゼルのデザインが、全体の統一感だけでなく深みも加えていると感じました。回転ベゼルやリューズの操作感は非常に滑らかで、高品質を実感させるものでした。特に、ベゼルのクリック感はとても心地よく、操作するたびに確かな手応えを感じることができ、機能が確実に反応する精密さが際立っていました。
スケルトン仕様の文字盤はまさに芸術作品のようで、内部の複雑なムーブメントが透けて見えることで、視覚的にも機能的にも圧倒的なインパクトを与えます。視認性の高い針やインデックスが組み合わさり、どんな状況でも時間の読み取りがスムーズに行える工夫がされています。このデザインと機能の融合が、この時計の魅力を一層引き立てています。
存在感のあるチタン製ケースは、手に取ると見た目以上に軽量で、その軽さに驚かされました。着け心地は柔らかいラバー製ストラップが手首にぴったりとフィットし、長時間の着用でも快適です。
機械式時計の美しさと実用性を兼ね備えたこの逸品は、特にメカニズムやデザインに興味がある方におすすめです。スタイリッシュでありながら実用的な機能も充実しており、日常使いからアクティブなシーンまで幅広く活躍する一本です。
~創業から歩み続ける177年の軌跡~
1846年 「ユリス・ナルダン」自身が23歳の時、ル・ロックルに小さな工房を設立。大きな功績として、船舶用マリンクロノメーターで米、露、英、日本など世界50以上の海軍に使用。数千もの受賞歴、特許を持つ。
1970年代 クオーツ時計の科学技術が急速に進歩し、方向転換を余儀なくされる → 会社存続の危機
1983年 ロルフ・シュナイダーCEOと物理学者兼時計師ルードヴィヒ・エクスリンのタッグにより、機械式複雑時計のブランドとして再興。「イノベーション」(ビジネスに新しく価値を見出す「変革」)がブランドのキーワードに
1983年〜2000年 数々の複雑時計を発表。天文三部作(ファーストモデルがギネスブックに登録)、オートマタ付きミニッツリピーター等。複雑機構を製作する時計ブランドの地位を確立。
2001年 ムーブメントで時刻を表示する革命的な「フリーク」を発表、時計製作史上初シリシウム製脱進機を搭載。
2011年 エナメル工房「ドンツェ・カドラン」を傘下に収め、自社製エナメルに着手
2014年 ケリング・グループの傘下になり、2017年より現CEO「パトリック・プルニエ」が指揮
2019年 サステナビリティ、国連の持続的な開発目標(SDG14)に注力、海洋保護に関する活動の一環でサメの生態系調査団体や写真家などに協賛
2022年 パトリック・プルニエCEOへの会社売却によりソーウィンドグループとしてケリングから独立
COSCとUNサーティフィケート(ユリス・ナルダン独自の規格テスト)
COSC サーティフィケート:
・COSCはスイスの公的クロノメーター検定機関でスイス製ムーブメントの精度、正確性を認定します。
・COSC認定では7つのテストを行っていますが、一番有名なのは平均日差です。
・一般的な紳士用時計サイズのムーブメントの精度は日差−4/+6秒が求められます。
UN サーティフィケート:
・UN独自の規格テストでは、ムーブメントをケースに入れた状態=時計として完成された状態で行います。
・ユリス・ナルダン サーティフィケートは下記を含む完成時計の最終テストです。
・自動巻きのテスト
・腕につけた状態を想定してのテスト。精度はCOSCと同じ日差−4/+6秒
・パワーリザーブのテスト
・最終確認:機能チェック、外観、防水性能も含まれます。
※一日(24時間)は、86,400秒です。時計が24時間に6秒進むと想定すると、誤差は0,0069です。直径4cmにも満たない小型の機械の精度が99.99%ということは、驚くべきことです。
~ダイヤモンシル(耐磁・耐久性を向上。シリシウムを人口ダイヤモンドでコーティングしたユリス・ナルダンの独自技術)~
・ユリス・ナルダンは冒険心を持ち技術革新を追い続け、時計の精度向上と部品寿命をさらに進化すべく素材の探求と実験を重ねています。
・2005年、ユリス・ナルダンは地球上で最も高硬度とされているダイヤモンドウェハーを用いた「フリークダイヤモンドハート」を発表。
・2007年、ユリス・ナルダンはダイヤモンドシル(シルシウムを人工ダイヤモンドでコーティングした特許取得の独自技術)を発表。この技術により、ダイヤモンドに匹敵するほどの硬度をもったシリシウムがさらに耐久性をもたらします。現在でもユリス・ナルダンの基幹ムーブメント、UN-118とUN-119のガンギ車&アンクルに使用されています。
~シリシウムの開拓者~
ユリスナルダンは2001年にフリークで時計に初めてシリシウム脱進機を使用。以後数年は他ブランドがシリシウムを開発・仕様に遅れをとった。その理由は「製造が非常に困難」であったことと「未知の素材」のため、安易に着手できなかった。開発から20年以上経過した現在、シリシウム脱進機は時計業界には欠かせないものとなった。ユリス・ナルダンは伝統的な時計製造技術と革新的な素材や技術開発を探求する時計マニュファクチュールとして、その地位を確立しています。
脱進機の主要は、多くの時計(90%以上)が使用しているスイスレバー式。スイスレバーは100年近く使用されており、再起動性に優れる一方で脱進機負荷が大きく、長時間一定の時間(精度)を保つことが難しい。効率の良い、新たな設計の脱進機を作ることは、時計製造に携わる者の永遠のテーマでした。
特徴 利点
1、磁気が帯びない 耐磁性がある
2、硬質、摩耗しない 耐久性がある
3、注油の軽減 耐久性がある
4、弾性 変形しにくい、戻る
5、耐熱 気候に関係なく安定
6、複雑形状の成型が可能 デザインの幅が広くなる
~「ULYSSE NARDIN」~
1846年、スイスのル・ロックルで設立。以来、ユリス・ナルダンは海の世界からインスパイアされたタイムピース製作で新たな挑戦に挑んできました。
最初は探検への憧れから始まり、初のマリン クロノメーターの製作、そして現代のコレクションのあらゆる所に存在する海からのインスピレーションにいたるまで、メゾンは常に世界全体および海との大胆不敵な関係を築いてきました。
175年以上にわたる歴史に培われた時計製造技術と鑑識を披露し続け、独自のシリシウムテクノロジー、トゥールビヨンや天文学のレガシー、クロノグラフ、エナメル装飾、インハウスデザインといった要素は、いずれも比類なきブランド アイデンティティを構築しています。
ユリス・ナルダンは、自由な精神を尊ぶ方々に革新的なタイムピースをお届けいたします。
金利・手数料0%のoomiyaプレミアムクレジットをご用意しています
例えば、こちらにご案内したモデル【ダイバー X スケルトン OPS 4,345,000 円】を
’’60回分割無金利クレジット’’でご利用された場合。
→ ’’初回 73,400円、月々72,400円×59回’’となります。(詳しいご利用方法はぜひ店頭のスタッフまでお問い合わせください。)
All Brands Official Retailer
大阪(心斎橋・南船場)にあるジャガー・ルクルト、IWC、タグホイヤー、ジラール・ペルゴ、ユリスナルダン、H.モーザーなどの時計正規販売店です。店内に入った瞬間から心躍るような「お客様にゆっくり楽しんでいただける」空間となっております。