ジラール・ぺルゴ スイス アンバサダー研修 3日目 スイス最高峰のエナメル工房”ドンツェ・カドラン”へ
こんにちは、伊藤です。
ジラール・ぺルゴ スイス アンバサダー研修もついに最終日の3日目となりました。
oomiyaとしても初となる、スイス最高峰のエナメル工房”ドンツェ・カドラン”編です。
1日目、2日目のブログもぜひ、ご覧ください。
oomiyaでは初?!”ドンツェ・カドラン”へ
2日目のディナーで、伝えられた”ドンツェ・カドラン”見学。
ワクワクで迎えた当日の朝。
車へ乗りこみ向かった先は、ル・ロックル。
ル・ロックルと聞くと、私が一番最初に思いついたのが「ゼニス」
ドンツェ・カドランの工房は、ル・ロックルにあります。
道中、針のサプライヤーの工場や有名な時計ブランドの工房を通り過ぎました。
馴染みのあるブランドのロゴが目に入ると大興奮です。
写真、動画撮影OK?!SNSへの掲載も・・・?
ドンツェ・カドランへ着いたら、まずは歴史やエナメルについてお話しをお聞きすることができました。
また、驚いたのは「撮影はOK」「人物(エナメル師)が映りこんでいなければ、SNSはどんどんあげてOK」とのこと。
これも驚きです。
最初に通された部屋では、これまでに作成されたエナメルの文字盤を見る事ができました。
※こちらの写真では弊社で取り扱いのない有名ブランドのロゴがずらりと並びます・・・これもSNS等への掲載はOKとのことです。
ただ、ひとつ絶対に掲載してはダメなものがありました、それは「失敗作」でした。
エナメルの世界へ
この綺麗な結晶のような塊が「エナメル」の素となるものです。
作りたいカラーを注文すると、このような「塊」になって届くそうです。
これを・・・
臼のようなもので、少しずつ砕き細かくしていきます。
細かく砕いたものを、水で溶きながら文字盤となる板に乗せていきます。
エナメル師が最初に担当するのがホワイトエナメル
昨年、学校を卒業し入社したばかりの新人のエナメル師の方がいらっしゃいました。
ホワイトエナメルは、新人が最初に扱う色だそうです。
また、ホワイトエナメルの釉薬に関しては塊を砕くのではなく最初から”粉”の状態で届きます。※使う量が多いため
写真二枚目は、文字盤となる板に粉を振るっています。(お菓子作りをする際に小麦粉をふるう感じに似ていました)
綿棒のようなもので、入れ物をトントンと叩きながら均一に粉がふるわれていきます。
釉薬を乗せた板(文字盤)を窯へ入れます。
ホワイトのエナメルに関しては、一度に4枚同時に焼いていました。
ドンツェ・カドランのエナメルはすべて”グラン・フー”エナメルです。
摂氏800度の高温で焼くため窯に入れると文字盤から炎が。
思わず「うわぁ」と声が上がりました。
クロワゾネの世界
クロワゾネとは、ゴールド製のワイヤーとエナメルを駆使して作られる技法です。
写真①は、下書きの上でワイヤーを曲げて形を作り文字盤に乗せているところです。
写真②釉薬を塗り、焼いていきます。
※写真①と②の完成品は別のものになります。
気が遠くなる作業は、ワイヤーを曲げる→エナメルどちらも1人で作業をされるそうです。
文字盤とワイヤーは通常18金を使用し、0.06mmの断面が長方形のワイヤーを使用しているそうです。
そのため、ドンツェ・カドランのクロワゾネは出来上がりが繊細。
焼きあがったあとは表面処理(磨き)、最後にもう一度焼いて研磨して完成です。
シャンルベは、エナメル師と彫金師によって作られる技法
まず、クロワゾネとシャンルベの違いの写真から。
左がクロワゾネ。
右がシャンルベです。
クロワゾネの方がシャープでスッキリとした印象なのに対して、シャンルベには躍動感がでます。
こちらの写真もシャンルベ。
ジラール・ぺルゴの「ラ・エスメラルダ トゥールビヨン シークレット エタニティエディション」です。
こちらは、前日のヴィラ・ジラール・ぺルゴのVIP専用ブティックにて見せていただいた際に撮影したものです。
シャンルベは、クロワゾネ技法のあとに誕生します。
彫金師とエナメル師によって作られる技法。
エナメルを乗せた後に、彫金師に金の部分をもう一度掘り起こしてもらいます。
シャンルベもクロワゾネもどちらも良さがあり”個性”のある技法です。
このどちらも、ドンツェ・カドランでは工房内で製作することができます。
最後に工具などの写真を・・・
窯や、製作時に使用されていた工具類、有名ブランドのエナメル文字盤が勢ぞろい・・・
最後までご覧いただきありがとうございます!
最後まで聞き逃さないよう集中し、興奮した時間でした。
ドンツェ・カドランへ訪れることができ、夢のような時間でしたが・・・
ブログを作りながら振り返り、あの興奮が蘇ります。
まだまだ、載せきれていない写真や動画もございます。
エナメル文字盤にご興味のございます方は、ぜひ伊藤まで!
さて、つぎのブログでスイスアンバサダー研修ブログは最後の予定(つもり)です。
次は、スイスの街並みやなどの「アンバサダーツアー番外編」となります!