歴史的名機と称される手巻き式クロノグラフ搭載「ダトグラフ・アップ/ダウン」A.ランゲ&ゾーネ
クロノグラフの最高峰と言われる「ダトグラフ・アップ/ダウン」が只今店頭でご覧いただけます。
10年以上も前からダトグラフは機械式クロノグラフの模範となっています。
コラムホイール制御方法や、プレシジョン・ジャンピング・ミニッツカウンターをはじめとする最高水準の技術、そしてダイヤルおよびキャリバーの独特のデザインに光る秀逸の美学が相まって、ダトグラフは、数ある機械式クロノグラフのなかでも別格の存在となっています。
12時位置のアウトサイズデイトと、4時位置のミニッツカウンターおよび、8時位置のスモールセコンドの二つのサブダイヤルが正三角形をなすレイアウトによって、ダイヤルに調和感を醸しだすと同時に優れた視認性をもたらします。
A.ランゲ&ゾーネは1999年に、ブランド復活後初のクロノグラフ「ダトグラフ」を発表しています。
この時計は二つの便利な複雑機構を備えています。’’フライバック機能’’と’’プレシジョン・ジャンピング・ミニッツカウンター’’がそれです。これらは、今でもA.ランゲ&ゾーネの多くのクロノグラフモデルに搭載されています。
フライバックは、タイム計測中にボタンを1回押すだけで計測を中断し、間髪を入れずに新しいタイムの計測を開始する機能です。
停止・リセット・再スタートという三つの手順を一度に済ますことができるのです。フライバックのないクロノグラフでは、先述の3段階の手順を立て続けに行わなくてはなりません。
この高度な機能の歴史は、飛行機の航行に地図と時計が使用されていた時代に遡ります。
当時、航行中に突然遭遇した出来事に素早く反応せねばならなかったことから、フライバック機能が考案されました。
しかし、電子計器の普及とともに、主にパイロットが利用していたこの歴史的な機能は次第に忘れ去られていったのです。ランゲのクロノグラフでは、そのフライバック機能が新設計のメカニズムに生まれ変わって見事なカムバックを果たしました。
次に、プレシジョン・ジャンピング・ミニッツカウンター機構。
クロノグラフに搭載されている分積算計の多くは、常に回転するのではなく、1分毎に先に進む方式になっています。しかし、針が先に進むプロセスには、1~2秒の時間を要することがあります。
このように積算分針が先に進む際にタイムラグがある時計で、たまたま秒針がゼロの附近にある瞬間に時間計測を止めると、積算分針がすでに先にすすんでいるのかどうかがわからないことがよくあります。
それに対しプレシジョン・ジャンピング・ミニッツカウンターは、60秒が経過するごとに正確に針が一つ先の目盛りに進む設計になっており、その瞬間にタイムの計測を停止した場合にも間違いなく動作します。この便利なメカニズムは、昔の懐中時計や、前世紀の高級腕時計にも使用されていました。
しかし、A.ランゲ&ゾーネの設計技師たちは、そのメカニズムに決定的な改良を加えています。
特許技術となっている切替レバーにより、ムーブメントを分解しなくても、分積算計が先に進むタイミングを時計師が正確に調整することを可能にしたのです。
知的でモダンな雰囲気を作り出すA.ランゲ&ゾーネのブラックダイヤルは人気のある文字盤です。
それは、そのデザイン性と共に希少であることも理由の一つです。いまでこそ、いくつかのコレクションで用いられていますが、それでも希少性は高く、一目置かれる存在であることは変わりありません。
均整のとれたダイヤルのバランスには変化はなく、線の細いバータイプのインデックスがすっきりとした印象になっています。
ダイヤルはシルバー無垢製、アプライドインデックスとマーカーはゴールド無垢製です。ピンクゴールド製針と青焼きしたスチール製針が付いています。
時針、分針および3、6、9、12時位置の時インデックスは夜光性です。
A.ランゲ&ゾーネは、機能性においても審美性においても、常に新しい規範となるクロノグラフを創作しています。
ダトグラフ・アップ/ダウンのパワーリザーブは60時間。その残量を6時位置にあるパワーリザーブ表示が知らせます。この円弧の両端に書かれたAUFとABはドイツ語でアップ/ダウンを意味します。
また、12時位置の日付表示には、ランゲ独自のアウトサイズデイトをバランスよく配置。
ケースサイドにボタンで早送りが可能になっています。
サファイアクリスタルのシースルーバックからは、複雑機構が完璧に連携する様子や、ムーブメントの各部品に丹念に施した仕上げ装飾を見ることができます。
各種表示をこのように特殊なレイアウトで配置するためには、ムーブメントの中に極めて長く細いレバーが必要となり、設計技師の豊富な知識と優秀な腕が要求されます。
長年培った経験と、完璧な技術を模索し続ける、たゆみなき努力によって、451個の部品から完成された、最高の精度で機能するメカニズムが生まれるのです。最善の歩度を保証するのが、偏心錘付きテンプとフリースプラング式ヒゲゼンマイを搭載する自社製の調速機です。
時計技法の枠を集めたこのタイムピースが、その魅力をあますことなく見せてくれるのは、クロノグラフメカニズムが起動して、多数のレバーやデテント、歯車が複雑に絡み合って動き始める瞬間です。
A.ランゲ&ゾーネの人気モデルの一つとして不動の地位を築いている自社製クロノグラフムーブメント搭載の「ダトグラフ アップ/ダウン」。
ぜひその美しさを店頭でご覧ください。
記:渡辺
モデル名:ダトグラフ・アップ/ダウン
品番:LS4054AA 405.031
ケース径:41mm
防水:3気圧
価格:¥9,174,000(税込)
A.LANGE&SÖHNE(A.ランゲ&ゾーネ)について
ドレスデン出身の時計師フェルディナント・アドルフ・ランゲは、1845年に時計工房を設立し、ザクセン高級時計産業の礎を築きました。彼が製作した価値の高い懐中時計の数々は、今でも世界中のコレクター達の垂涎の的となっています。第二次世界大戦後、東ドイツ政府によりA.ランゲ&ゾーネは国有化され、一時はその名が人々の記憶から消え去ってしまうかと思われました。しかし1990年、フェルディナント・アドルフ・ランゲの曾孫ウォルター・ランゲがブランドを復活させます。現在では、ゴールドまたはプラチナケースを使った腕時計が、毎年数千本のみ製作されています。A.ランゲ&ゾーネの時計には必ず、自主開発され、手作業で入念な装飾と組み立てを行なったムーブメントが搭載されています。1994年以降に開発された自社製キャリバーは62個を数え、A.ランゲ&ゾーネは世界でも最高峰の地位を確立しました。その代表作には、一般モデルとして初めてアウトサイズデイトを搭載しブランドを象徴するモデルとなったランゲ1や、瞬転数字式時刻表示を搭載したツァイトヴェルクがあります。稀に見る複雑機構を搭載するツァイトヴェルク・ミニッツリピーター、トゥールボグラフ・パーペチュアル”プール・ル・メリット”、トリプルスプリットは、受け継がれてきた時計作りの技をさらに高めようとするA.ランゲ&ゾーネの真摯な姿勢を体現した時計です。
他にも、A.LANGE&SÖHNE(A.ランゲ&ゾーネ)を多数店頭にて取り揃えております!
ぜひこの機会に、A.LANGE&SÖHNE(A.ランゲ&ゾーネ)のコレクションをご覧ください。ご試着も可能ですので、お気軽にお申し付けください。