IWC 変わりゆく流行に左右されないアイコンウォッチ「ポルトギーゼ・オートマティック」
皆様、こんにちは!
前田です。
本日はIWCのコレクション内でも絶大な人気を誇る「ポルトギーゼ」コレクションの中から、IWCを語る上では欠かせないアイコンウォッチ、「ポルトギーゼ・オートマティック」をご紹介。2000年に新たなミレニアムを記念し、限定モデルとして発表され、瞬く間に多くのファンを獲得した「ポルトギーゼ・オートマティック 2000」をベースに、2004年新たに日付表示を追加してリリースされた「ポルトギーゼ・オートマティック」。
2015年にはムーブメントを大幅に改良し、現在の「ポルトギーゼ・オートマティック」へと至ります。
ほっそりとしたリーフ針、クラシカルなレイルウェイ分目盛りの他に、文字盤3時位置には、搭載されるムーブメントの最大の特徴でもあるロングパワーリザーブを表示した小窓が配されています。
最大までゼンマイを巻き上げると、7日間稼働するこのムーブメントは、当時IWCを率いていたギュンター・ブリュームラインからの指示で、「ポルトギーゼ・オートマティック 2000」に搭載されたムーブメント“キャリバー5000”を手掛けたクルト・クラウスが完成させた機構です。
2人ともにIWCの歴史上、非常に重要な人物で、特にクルト・クラウスは現役を退いた現在でもIWCの主要なムーブメント開発にアドバイザーとして携わっており、時計業界へも多大な影響を与えた人物でもあります。
2004年に日付機構を追加したムーブメントは“キャリバー50010”として、ベースとなった“キャリバー5000”より数字を一桁増やし発表され、
その後も数回の改良を経て、現在の「ポルトギーゼ・オートマティック」に搭載される“キャリバー52010”へと続きます。
このムーブメントは他にも特徴的な機構を搭載しており、その1つが1944年〜68年にIWCの設計部長として在籍したアルバート・ペラトンが開発した“ペラトン自動巻き機構”と呼ばれてる機構です。
“ペラトン自動巻き機構”は、時計の動力源になるゼンマイを巻き上げるローターが、左右どちらに回転しても、ゼンマイを巻き上げられるよう設計された機構で、通常、片方向のみでしかゼンマイを巻き上げられない機構の時計と比較して、非常に効率的にゼンマイを巻き上げられる仕組みになっています。現在でもこの機構はIWCの主要なムーブメントに採用され、アルバート・ペラトンは先にお話ししたクルト・クラウスの師匠としても知られた人物です。
「ポルトギーゼ・オートマティック」に限らず、IWCの時計を試着していただいたお客様からいただく質問のひとつで、まれに時計の厚みに関してのお声をいただくことがありますが、時計の厚みはムーブメントの頑強さや、誰もが組み上げやすい構造を目指したペラトンやクラウスの思想が強く引き継がれた結果であり、こういった思想がIWCを代表することが多い「質実剛健」という言葉に繋がるのではないかと思います。
そんなIWCの魅力が多く詰まった「ポルトギーゼ・オートマティック」ですが、いつもは標準装備の黒いアリゲーターストラップでご紹介させていただいているので、今回はグッと雰囲気が柔らかくなるブラウンのアリゲーターストラップへと取り替えてみました。
ゴールドカラーのインデックスや針とも非常に相性が良く、場所やシーズン問わずにご利用いただけます。ぜひ、店頭にてご試着くださいませ。
ポルトギーゼ・オートマティック
品番:IW500704
ケース:ステンレススチール
防水性:3気圧
サイズ:42.3mm
自動巻き(IWC自社製キャリバー52010)
価格:1,463,000円(税込)