【どっちがいいの?】IWC ロングパワーリザーブモデルを徹底比較(ポルトギーゼ VS ポートフィノ)【2.ムーブメント編】
こんにちは、伊藤です。
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はじめに
IWCにはロングパワーリザーブのムーブメントが2種類あります。
①7日間のロングパワーリザーブを備えた自動巻きムーブメント(IW500710)
②8日間のロングパワーリザーブを備えた手巻きムーブメント(IW510103)
①、②のムーブメントを搭載した代表モデルをピックアップし、下記の3回に分けて細かく見比べていきます!
本日は、「2.ムーブメント編」さっそく見ていきましょう!
自動巻きか手巻きか
ムーブメントの大きな違いは、ゼンマイの巻き上げ方法にあります。
ムーブメントの写真を少し拡大してみましょう。
ポルトギーゼは、自動巻きで7日間のロングパワーリザーブ。
ポートフィノは、手巻きで8日間のロングパワーリザーブ。
自動巻きの場合は、ゼンマイの巻き上げをローターという(半月型の部品)部品が左右に回転することで自動的に巻上げる仕組みになっています。
腕の振りによって、ローターが回転します。
手巻きの場合は、リュウズを巻くことによって手動でゼンマイを巻上げる仕組みになっています。
そのため、ローターという部品がない為ムーブメントを見るのに邪魔なものがなく、鑑賞することができます。
見比べてみると、ポルトギーゼの方が複雑な印象でポートフィノの方がすっきりとした印象になりますね。
もう少し細かい部分を見ていきましょう。
ペラトン爪レバー式自動巻き機構
ポルトギーゼは自動巻きとお話ししましたが、IWCの伝説的な巻き上げ機構を備えた自動巻きムーブメントになります。
1950年代初頭、当時IWCの技術部長だった”アルバート・ペラトン”が、巻き上げ爪を利用した巻上げ機構をキャリバー85のために開発しました。
キャリバー85は信頼性の高いエンジンとして伝説を築くこととなります。
その、伝説となった”ペラトン自動巻き機構”にいっそうの改良が加えられたのが、Cal.52010。
右の拡大写真をご覧ください。
巻き上げ爪と自動巻きホイールはブラックのセラミック製になっています。
自動巻きによる摩耗が、ほぼ排除され、伝説的なムーブメントに最新の素材を組み込んだCal.52010。
IWCのテクニカルな部分を感じて頂けるムーブメントですね。
香箱
ポルトギーゼもポートフィノも、どちらも”ロングパワーリザーブ”という部分では同じです。
ですが、ゼンマイの巻き上げ方法が違ったり・・・もう一つ大きな違いを上げると”香箱”(ゼンマイを収めている箱)の数が違います。
まずは、ポルトギーゼから。
左の写真にある赤丸の部分がゼンマイを収めている箱=香箱です。
右の写真は香箱を拡大した写真になります。
同じサイズのものが2つ(間に歯車があります)あるのがお分かりいただけますでしょうか。
これが、香箱でポルトギーゼの場合は2つ。
次はポートフィノ。
左の赤丸で囲んである箇所が、香箱です。
右が、香箱部分を拡大した写真になります。
ポルトギーゼとの違いは、これでお分かりいただけましたでしょうか?
そうです、ポルトギーゼは香箱が2つに対して、ポートフィノは1つ。
サイズもポートフィノの方がポルトギーゼよりもかなり大きいですよね。
ポルトギーゼは、2つの香箱により7日間のパワーリザーブを確保しています。
ポートフィノは大きな香箱により8日間のパワーリザーブを確保していますが、実は9日間のパワーリザーブがあるんです。
ですが、安定した駆動トルクを保つためにトルクが弱くなって精度が落ちる前にストップメカニズムが作動してムーブメントを停止させます。
スカフージア・ロゴとムーブメントの仕上げ
では最後に、「スカフージア・ロゴ」を見ていきましょう。
ポルトギーゼは、ローターのなかにゴールドのメダルにスカフージア・ロゴ。
ポートフィノは、ムーブメントにスカフージア・ロゴが刻印されています。
仕上げも見ていきましょう。
ポルトギーゼは、少しわかりにくいのですがよく見て頂くと円状のコート・ド・ジュネーブ装飾が施されています。
ポートフィノは、大きなムーブメントなのでコート・ド・ジュネーブ装飾の美しさを感じて頂けますね。
コート・ド・ジュネーブは角度によってラインの出方が変わり、とても美しい。
右の写真は、とても綺麗に撮れました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
同じ”ロングパワーリザーブ”でも自動巻き、手巻きだとムーブメントの見え方はかなり変わってきますね。
また、IWCの伝説的な巻き上げ機構を備えたポルトギーゼはムーブメントの見ごたえは抜群にあります。
ポートフィノは、装飾の美しさを見る楽しみがありますね。
どちらもムーブメントのサイズは大きめでケースいっぱいいっぱいにムーブメントが詰め込まれています。
ケースピッタリに収まるムーブメントは、自社生産だからこそできるバランスですね。
結局、どっちがいいの?か・・・次は「ケース、ベルト編」です!
次のブログもぜひ楽しんでご覧くださいませ。
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