ヴァシュロン・コンスタンタンのトラディショナル・シリーズは1930年代～50年代までに、メゾンが発表したコレクションのオマージュとなっています。

ケースサイズも、ドレスウォッチには最適な小ぶり目サイズの38mm。

ダイヤルは古典的な高級時計に多くみられるオパーリンダイヤル。艶を残したこうたくのある象牙のような色合いが何とも言えない高級感です。

時短針の形状は万年筆の形をしたドーフィン針を採用。
中心でハッキリと陰影のでる仕上げをされており、立体感がとても美しいです。

分目盛にはレイルウェイの形状が採用されています。
レイルウェイ分目盛は名前のとおり、鉄道（線路）のようなデザインの分目盛。
過去のメゾンのコレクションを見たところ1815年頃の懐中時計から使用されているようです。

1803年にイギリスで世界初の公共目的馬車鉄道が開業されていますが、スイスに鉄道が初めて乗り入れられたのは1844年なので、きっとメゾンの職人は各地をめぐるバイヤーからの情報でインスピレーションを持ち込んだのだろうか、なんて考えるとちょっと楽しいですね。

資料をざっと見る限り、1900年代に入ってから、ヴァシュロン・コンスタンタンではレイルウェイ分目盛を採用した作品が増えたように見えます。
これは1902年にスイス連邦鉄道が創設されたこともあって、当時の流行デザインだったのかもしれませんね。
あくまでもメゾンに残されている作品の資料と、時代背景を見ての想像ですが・・・。

搭載ムーブメントは手巻きのムーブメント。
パワーリザーブは65時間のロングパワーリザーブで、テンワを大きめに製作し、精度に安定性を持たせいます。
ジュネーブ・シール取得のムーブメントです。

*VACHERON CONSTANTIN
Ref: 82172/000R-9382
18Kピンクゴールドケース
防水/3気圧
ケースサイズ/38mm
パワーリザーブ/約65時間　手巻き
ジュネーブ･シール取得ムーブメント
￥2,403,000- （￥2,225,000-/税抜）