今回ご紹介いたしますのが、“ レンジャー ” の歴史についてです。昨年の7月発売モデルで今日まで非常に人気のあるモデルですが、チューダーのこれまでの歴史の中でも特別な存在です。そのお時計のバックグラウンドを知るとより楽しんでいただけるかと思います。今回は2回に分けてレンジャーの魅力をお伝えしたいと思います。
さて、「7月8日」はレンジャーの歴史の中でとても重要な日となります。7月8日は、英国海軍による北グリーンランド遠征探検隊が英国から北グリーンランドへ出発した記念日です。その北グリーンランド遠征隊にチューダーが隊員に30本提供した時計こそレンジャーのモデルとなります。
チューダーの歴史の中で、過酷な環境の中で正確な精度や堅牢性を追い求められてきました。
1952年遠征隊員はBBC(イギリスの公共放送局)から毎時発する信号と比較してそれぞれ着用しているオイスター プリンスの精度の変動をモニターし、専用ノートに記録していました。
現地で想定される気温も考慮して“ 北極仕様 ”の特別な潤滑油が用いられたうえ、防寒着の上からでも着用できるよう延長パーツも備えていました。
グリーンランドから帰還した隊員の一人が、チューダーに手紙を書き「驚くような精度を維持し」「手で巻き上げる必要は一度もなかった」と記されていました。また、帰還した隊員が時計を持ち帰り、長い年月を経て残ったのは写真のモデル一本が奇跡的に残っていたのです!
レンジャーのデザインが採用されたモデルは1965年代に登場します。特徴的な12,3,6,9 のアラビア数字と矢印の針を配したブラックのダイアル。とても似ていますね。それ以降もカレンダー付のモデルやチューダー ローズのマークが入ったダイアルモデル等バリエーション豊かに展開し、昨年北グリーンランド遠征から70周年という節目を迎え新生レンジャーが誕生しました。
モデルの歴史をたどってみると様々なエピソードがあり面白いですね。シンプルなデザインの中にも歴史があり味わい深いです。次回は詳しいレンジャーの仕様などをご説明します。
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ブランド:チューダー
モデル名:レンジャー
品番:M79950
ムーブメント:マニュファクチュール キャリバー MT5402(COSC)
パワーリザーブ:約70時間
ケース素材:ステンレススチール
サイズ:39mm
防水:100m防水
価格:¥403,700-(税込)