ご存知ですか?何故ゼニスのエル・プリメロが名作ムーヴメントと呼ばれるのか?

1865年に創業者ジョルジュ・ファーブル＝ジャコが創業し、時計製造の全てをひとつ屋根の下に結集、マニュファクチュールの概念を考案し、スイス屈指の名門ブランドのひとつに数えられる「ZENITH(ｾﾞﾆｽ)」。
日本でも古くから知られたブランドで、昭和初期には国鉄でも公式時計として採用された歴史を持ちます。
(当時をご存知の方にはゼニットと呼ばれています)

高度な技術を持つブランドとして高名なゼニスですが、同社を代表する名作自動巻きクロノグラフムーヴメント「エル・プリメロ」がなぜ名機と呼ばれるのでしょうか?
1969年に発表されたエル・プリメロは、1962年に開発がスタートし1965年に発表する予定だったそうです。
つまり、ブランド創立100周年の事業として計画されたムーヴメントという事ですね。

結局、当初の発売予定から4年程遅れて1969年に発表された事からも、いかにエル・プリメロの開発が困難であった事、技術者が妥協しなかった事を想像させます。

ハイビート化が進んでいる現代においても、多くの時計が毎時28,800振動なのに対し、エル・プリメロは36,000振動つまり一秒間に10回もの振動で時を刻むハイビートモデルとなっております。

ハイビートである事のメリットは、外部からの衝撃や姿勢の変化による精度の乱れを減らし、より高い精度で時を刻むという事です。

また、時計部分とクロノグラフ部分が一体型の構造となっており、他社のクロノグラフムーヴメントと比較しても大変美しい造詣となっており、世界中の技術者や時計愛好家から高い評価を得ております。
エル・プリメロの製造には平均9ヶ月の時間、300人の熟練の時計職人、2500の生産工程を経て完成します。
人気のデファイも、もちろんエル・プリメロをベースとしたムーヴメントが搭載されております。