時計というとスイス?日本にも優秀な時計ブランドは存在します!
高級時計の代名詞的存在のロレックスやオメガ、世界3大時計ブランドであるパテック フィリップ、オーデマ ピゲ、ヴァシュロン コンスタンタンなど世界の名高い時計ブランドの多くはスイスに拠点を置いております。
またカルティエやブルガリ、シャネルといった超一流ブランドは非時計専業ブランドでありながら、高品質の時計を世に送り出しております。しかし、その時計製造は本社のあるフランスやイタリアではなく、スイスで行っております。
【時計=スイス】と思われがちですが、我らが日本にも素晴らしい時計ブランドは存在します。
国産時計ブランドの代表格というとセイコー、シチズン、カシオが挙げられ、この3ブランドが国内時計産業の9割以上のシェアを占めるといわれております。
壁掛け時計や置き時計、目覚まし時計などクロックも生産しており、自宅やオフィスや学校など様々な場所で眼にする機会が多く、時計に興味がなくても知らない人は少ないのではないでしょうか。
日本を代表する時計ブランド【セイコー】
国産の時計で最高峰といわれるグランド セイコー、低価格・高品質な機械式時計で人気のセイコー5など日本国内だけでなく海外にもファンが多い【セイコー】
東京オリンピックで公式タイムキーパーを務めたセイコーが誕生したのは1881年。長い歴史の中でセイコーの最も大きい功績は、スイス時計産業も挑戦していた電池を動力源としたクオーツウォッチを世界で初めて製品化したことではないでしょうか。
1969年に誕生した世界初のクオーツウォッチ【クオーツ アストロン】
機械式時計と比較すると圧倒的な高精度、次第に手が届きやすい価格となっていったクオーツの誕生は腕時計の大衆化に貢献しました。
日差±0.2秒以内という機械式時計を遙かに上回る高精度のアストロンの登場は、ヨーロッパの時計産業を衰退させるほどの大打撃を与え、【クオーツ ショック】という名で時計史に刻まれています。
機械式と電池式のハイブリッド機構である【スプリングドライブ】。ゼンマイで駆動・発電し、クオーツで制御するスプリングドライブはセイコーの唯一無二の機構となります。1982年の開発スタートから1999年の商品化まで、長い開発期間を要した機構は電池が使われていないにも関わらず、月差15秒以内という高精度を誇ります。
2012年に再びアストロンが誕生します。
世界初のGPSソーラーウォッチ【セイコー アストロン】はGPSより自動的に時刻受信と修正を行い、正確な時刻をユーザーに知らせてくれます。
時計業界に衝撃を与え続けているセイコーは日本が世界に誇る時計メーカーといえるのではないでしょうか。
高い技術力で未来に挑戦し続ける【シチズン】
1918年に前身である尚工舎時計研究所が設立、1930年に『市民に愛され市民に貢献する』という想いを込めて、【シチズン】という時計ブランドが誕生します。
チタン製腕時計や太陽電池充電式のアナログクオーツ腕時計、年差±3秒以内の超高精度クオーツウォッチ、多局受信型電波時計など、これらはシチズンが世界で初めて腕時計に採用しており、その時代のニーズに合わせて高い技術力を発揮してきました。
シチズン創立65周年に誕生したシチズン最高峰の【ザ・シチズン】では、高品質の外装に加え時計業界初である最長10年保証の年差±5秒のアナログ式クオーツウォッチを発売しています。
『ともに生きていくこと』をコンセプトに専任のマイスターによって1日に僅かな本数のみ組立てられるザ・シチズンの時計は、グランドセイコーと並ぶ国産ウォッチの最高峰です。
機械式・クオーツで最薄時計の世界記録を出したことのあるシチズンは、時計の薄型化に対して現在も積極的です。
外装から内部ムーブメントの細かいパーツまで自社一貫生産しているマニュファクチュールブランドであるシチズンは、パーツ1つ1つを見直すことでムーブメントの厚みが1.00mmという超薄型光発電時計【エコ・ドライブ ワン】をラインナップします。
ガラスに遮られた僅かな空間に、無限の宇宙を閉じ込める『宇空の美』をデザインコンセプトとしている【カンパノラ】
ミニッツリピーターやパーペチュアルカレンダーといった複雑機構を複数搭載したグランドコンプリケーション、星座盤や月位置表示機能などを備えたコスモサインなど、外装だけでなくムーブメントもユニークで国産ウォッチの中でも特に独創的なコレクションになります。
それぞれ個性の光るシチズンプレミアム3ブランドはデザイン性と機能性の両面で、シチズンが培ってきた高い技術力が発揮されており、セイコーと並ぶ日本を代表する時計ブランドです。
世界で最もタフな時計を生産する【カシオ】
1946年に創業したカシオは電卓や電子楽器、電子辞書などマルチに活躍しているブランドで、過去にはコンピュータやカメラ、TV、プリンター、携帯電話など様々なジャンルの製品を世に送り出してきました。
1974年のカシオトロン QW02で時計産業に参入、セイコー・シチズンに比べると後発の時計ブランドになります。
カシオの時計というとまず最初に思いつくのが1983年に誕生した【G−SHOCK】‥所有された経験がある方もきっと多いですよね。
慎重な取り扱いが求められていた腕時計に対して、外装はウレタンベゼルでガードし、内部の機械は緩衝材などで衝撃が伝わりにくくする構造になっており、耐衝撃性を備えたタフな腕時計という新たなアプローチを行います。
映画『スピード』で主演キアヌ・リーブスが着用していたことで、その名を世界に広めたG-SHOCK、角型ケースのDW-5600はスピードモデルと呼ばれるようになり、デザインは踏襲しながら今なお販売されているカシオを代表する時計です。
安価・丈夫というイメージが先行するG-SHOCKですが、高級ラインも存在し、その最高峰が【MR-G】。
M:Majesty=威厳・尊厳、R:Reality=本物、G:G-SHOCKの頭文字からMR-Gと名付けられ、『大人が着けられる、フルメタルを纏ったG-SHOCK』のコンセプトのもと、1996年にMR-Gは誕生します。
GPSハイブリッド電波ソーラーは世界中で正確な時刻をユーザーに伝え、外装は深層硬化処理によって純チタンの4〜5倍の硬度を誇り、また研磨技術の最高峰であるザラツ研磨が施されております。正確さとタフさと美しさを兼ね備えたMR-G…まさに大人のG-SHOCKといえるのではないでしょうか?
セイコー、シチズンとは異なるアプローチで時計製造を続けているカシオ‥高い実用性とファッション性で世界中にファンを獲得したブランドです。
優秀な日本の時計、でもお手入れを怠ると‥
カルティエやタグ・ホイヤーも近年販売している太陽光で動くソーラーウォッチ、そのジャンルを得意としているのは日本の時計ブランドと言っても過言ではないと思います。
ソーラーウォッチは半永久的に動くと思っているお客様も多いようですが、動力源である二次電池は充電・放電を繰り返すと満充電しても止まるのは早くなり、また電波やGPS内蔵の時計や多機能モデルはその性能をフル活用できなくなってしまいます。
時計は長年使用していると機械内部の潤滑油や防水用パッキンが劣化していき、時計本来のパフォーマンスが存分に発揮できなくなり、時間がズレる、湿気が入ってしまった、というようなことが起こります。
精度や防水性や機能性など、上記の3ブランドには実用性に優れた時計が数多くラインナップされておりますが、その性能を維持するためにも、ぜひ定期的なメンテナンスをお勧めします。