時計初心者必見?使用上の注意事項5選
時計はモデルによって性能は異なりますが、ほぼ全ての時計に共通して使用上注意をしていただきたいことがあります。説明書にも掲載されている内容ではありますがご参考にしてください。
精度・巻き上げ
電波やGPSを受信している時計や時刻を同期している時計が身近にあると、正確な時計に慣れてしまいますが、ゼンマイを動力源とする機械式時計は時間がズレていきます。
使用条件や温度、時計の向き、腕の振りなど様々な要因で精度が変化し、機械式時計は1日に数秒〜数十秒の誤差がでます。
また電池で動くクオーツの場合は1ヶ月に20秒ほどの誤差になり、グランド セイコーやザ・シチズンやブライトリングなどの高精度なモデルの場合は年に数秒〜数十秒の誤差しか出ない時計も存在します。
購入後間もないのに、自動巻きの時計の『時計が遅れる・止まる』といった症状の場合、もちろん初期不良の場合もございますが、もう一つの可能性として巻き上げ不足が考えられます。
自動巻きの時計は腕に着用しているとゼンマイが巻き上がっていきますが、巻き上げが不足していると精度は不安定になり遅れていきます。
現行品であればほとんどの時計は完全に巻き上がった場合、時計を外してから40時間以上は動き続けますが、着用中あまり運動量が多くないお客様の場合、十分にゼンマイが巻き上げられず、遅れる・止まるという現象が起こります。
夜に時計を外してから翌朝には止まっているということが頻発する場合は、リューズで手巻きを2〜30回して、巻き上げの補助をしてみてください。
また手巻きのみで動く時計の場合は完全に巻き上がると巻き止まりといい、リューズが固くなりそれ以上巻けなくなりますが、そこから更に巻き上げようとするとゼンマイが切れて動かなくなってしまいます。
全ての手巻き式の時計に巻き止まりがあるわけではないのですが、手巻きの際は無理矢理な操作は控えるようにしましょう。
防水性
時計の裏蓋や文字盤にWATER RESISTANT⚪︎⚪︎barや⚪︎⚪︎mという表記があるのを見たことはありますか?
日常生活用防水である2〜3気圧防水の時計から、深海でのダイビングにも耐えることができる飽和潜水用防水の時計まで、時計の防水性はモデルにより様々です。
しかし高い防水性を誇るダイバーズウォッチだからといって油断していると時計に水は入ってしまい、オーバーホールやパーツの交換が必要になってしまいます。
防水性が高い時計の場合はリューズにねじ込み式のロックがかかっていますが、そのロックを閉め忘れると例えば手を洗う時の水しぶきが時計に入ってしまうことがありますし、濡れた手でリューズやストップウォッチのボタン操作を行うのも同様に水入りの原因になります。
また気圧表示(bar)の時計の場合、静止した状態であれば⚪︎⚪︎mの水圧に耐えられるという意味であり、2〜5気圧位の防水性の時計の場合は水泳の際の着用は危険ですし、シャワーや蛇口から勢いよく出ている水はある程度防水性が高い時計であっても、その水圧に耐えることができない可能性もあるので避けていただくのが賢明です。
磁気
私たちにとってスマートフォンやパソコンは必要不可欠なものであり、また生活をする上で様々な家電製品に囲まれております。
これらの製品からは磁気が発生しており、時計を近づけると磁気帯びをしてしまいます。
内部のムーブメントを構成しているパーツの多くが金属製であることから起こる現象で、アナログ式の時計は機械式・クオーツ関係なく磁気帯びしてしまうと正常な動作ができなくなり、時刻がすぐにズレてくる、電池の消耗が早いなどといった不具合が起こります。
目に見えないものなので注意するのが難しいですが、磁気が発生する製品からは最低5cmは離すようにしましょう。
磁気帯びのチェックは方位磁針に時計を近づけて、方位磁針の針が動くかどうかで確認ができます。
磁気は自然に抜けることはなく、磁気による不具合を改善するためには脱磁をしなければなりません。
弊社でお買い求めいただいた時計は磁気点検、磁気抜きは無料でご対応いたしておりますので、遠慮なくお申し付けくださいませ。
衝撃・振動
G-SHOCKのように耐衝撃性に優れた時計も存在しますが、時計は基本的に振動や衝撃に弱く、それが原因で時計が動かなくなったり、精度が悪くなったというケースはよくあることです。
機械式時計の場合はヒゲゼンマイが絡まったり、緩急針がズレたりすると大幅な進みや遅れの原因になります。
また、ゴルフのインパクトの瞬間、クラブがボールに当たる衝撃は約1トンといわれており、その衝撃・振動は装着している時計に伝わり、精度不良など不具合の原因になることもございます。
時計業界と関係性が深いスポーツばかりですが、ゴルフ以外にもテニスや野球などの際は時計を外していただくか、スポーツ向きの時計の着用がお勧めです。
上記のようなスポーツや時計を落としてしまったり、ぶつけてしまうと精密機器である時計は画像左上の日差のように、大幅に精度が狂ってしまう可能性があるので、取り扱いにはご注意ください。
カレンダー
腕時計の付加機能で最もメジャーな機能はカレンダーではないでしょうか。機械式時計の場合は止まることもよくあるので、その都度カレンダーを修正する必要があります。
その際に便利なのがリューズ操作によるカレンダーディスクの早送りになります。
カレンダー機構が搭載された時計には日送り車と早送り車があり、上の画像ではウブロのロゴ『O』の下にあるのが日送り車、時間の経過とともに日送り車は回転して突起部分が12時付近でカレンダーディスクを動かします。
現在のほとんどの時計はリューズ操作によりカレンダー早送りが可能です。上の画像の『30』の後ろ側にある早送り車がカレンダーディスクを動かすのですが、日送り車の突起とカレンダーディスクが接している時に、カレンダー早送りをするとカレンダー機構が破損してしまいます。
カレンダー早送り禁止時間帯がない時計は増加傾向にありますが、日送り車とカレンダーディスクが接している20時〜3時の間はカレンダー早送り操作は行わないようにしましょう。
カレンダーが動かなくなったり、12時以外でカレンダーが切り替わる、カレンダーが真ん中で表示されないといった不具合が起こる可能性がございます。
※時計によりカレンダー早送り禁止時間帯は異なります。詳しくは説明書でご確認くださいませ。
最後に
衝撃による精度不良や水入り、カレンダー不良といった不具合はオーバーホールが必要になることが多く、多くのパーツで構成されている時計のムーブメントはとても繊細で、ご使用の際は最低限の注意が必要です。
弊社では上記のような不具合や定期的なオーバーホールや電池交換など、取扱いブランドのメンテナンスも承っております。ぜひご相談くださいませ。
またoomiya和歌山本店ではご購入いただいた時計の補償と情報が充実したGMC(Gressive Members Card)をご用意しております。
衝撃などが原因の不具合はメーカー保証ではご対応できないことが多いのですが、こちらにご加入いただくと、落下・衝突・その他偶然の破損に対してご購入から3年間は免責金¥1,000で修理可能になります。
※不具合の内容や事故状況により、補償対象外となる場合もございます。
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