女性の憧れ【カルティエ】世界を代表する人気ジュエラーが世に送り出す時計の魅力とは?
カルティエ=ジュエラーのイメージが強いかもしれませんが、ジュエリー以外にも時計、レザーグッズ、アイウェア、筆記具、ライターなど幅広くアイテムを展開しており、モルガン・スタンレー調査による2022年度のスイス製時計ブランドの推定売上高ではロレックスに次ぐ第2位であり、大変人気の高いウォッチメーカーでもあります。
そこで今回のブログではカルティエの時計はどのようなものなのか?についてご紹介いたします。
カルティエの歴史
カルティエの創業者はルイ=フランソワ・カルティエ、1847年に師からパリのジュエリー工房を受け継いだところから、その輝かしい歴史は始まります。
1953年に個人顧客を対象としたジュエリーブティックを構え、その6年後には社交界の中心人物であるフランス皇帝ナポレオン3世の皇后ウジェニーからオーダーメイドのジュエリーを受注するほどに。
カルティエが世界的なジュエラーである名声を得たのは創業者の孫で3代目のルイ・カルティエの頃。
フランス王族公認ジュエラーとなり欧州各国の王侯貴族の顧客を獲得していくカルティエ、パリの他に1900年代にはロンドンとニューヨークといった世界の主要都市に拠点を増やし、王侯貴族だけでなく企業家の顧客も増えていきます。
1939年までに15ヵ国から王室御用達の特許状を受け、1904年には世界で最も国力のあったイギリス王室御用達となり、国王エドワード7世は『宝石商の王であるがゆえに、王の宝石商』とカルティエを称賛しております。
19世紀後半からは女性用のジュエリーウォッチを手掛けるようになり、実用品としての腕時計事業に本格的に参入したのはルイ・カルティエが友人の飛行家アルベルト・サントス=デュモンの依頼でケースとラグが一体化された世界初の男性用腕時計を製造してからであり、ジュエリーのみならず腕時計の分野でも今日に至るまで多くの名品を世に送り出しています。
世界5大ジュエラー
ヴァンクリーフ&アーペル、ティファニー、ハリーウィンストン、ブルガリとともに世界5大ジュエラーの1つに数えられているカルティエ。
それぞれが世界的に高い知名度と人気があり、長い歴史の中で高品質のジュエリーを手掛けてきた老舗ハイジュエリーブランドになります。
高いデザイン性・芸術性や希少価値の高いジュエリーがふんだんに施されたジュエリーは、アカデミー賞授賞式でセレブリティが着用している姿を多く見ることができます。
芸術性やデザインに対して飽くなき探究心を持っていた3代目ルイ・カルティエは、当時流行していた花や植物などの有機的なものをモチーフとして曲線の組み合わせによるアールヌーヴォー・スタイルから、プラチナを素材に選び、左右対称的でレースの様な透かし柄で織りなす花網模様の優雅で繊細なガーランド・スタイルを確立、後に直線的なデザインを基調としたアールデコ・スタイルへと発展、それはカルティエ・スタイルと呼ばれ世界的な流行を作っていきます。
プラチナをジュエリーの素材に用いたのはカルティエが初めてで、またフランス語で『棒』を意味する長方形にカットされたバケットカットでも初のブランドとなり、ハリウッド女優からモナコ公妃となったグレース・ケリーに贈られたカルティエのエンゲージリングには、バケットカットされたダイヤモンドが輝いておりました。
カルティエウォッチを象徴する【タンク】
ここからは特に女性人気の高いカルティエの時計をご紹介、カルティエの時計といえば最初に思い浮かぶのは【タンク】シリーズではないでしょうか。
戦車の名が付けられたコレクションは直線を強調したデザインが特徴で、第一次世界大戦下でパリを占領していたドイツ軍を一掃したルノー社製の戦車からインスピレーションされ、文字盤が本体でケースサイドとラグがキャタピラーを連想させます。
1917年にプロトタイプが作られ、2年後から販売が開始、誕生から100年以上が経過したタンクは豊富なラインナップを展開しており、縦に長いラインが特徴のタンク アメリカン、比較的手が届きやすいカルティエのエントリーウォッチであるタンク マスト、3代目経営者ルイ・カルティエの名を冠したタンク ルイ・カルティエなど‥多くの名品を世に送り出しています。
そのタンクシリーズの中でも、女性からの支持が圧倒的に高いモデルは【タンク フランセーズ】ではないでしょうか。
フランス風のタンクを意味するタンク フランセーズ、ブランドが150周年を迎える前年である1996年に登場し、2023年にモデルチェンジするまでは大きなデザイン変更もなく、普遍的で上品なデザインは年齢やシーンを選ばず非常に高い人気を博し、弊社で最も多く販売させていただいたカルティエの時計でもあります。
新型はステンレススチールとイエローゴールドの2種類の素材で製造されており、スモール、ミディアム、ラージの3サイズからお選びいただくことができ、またスモールとミディアムはケースにダイヤモンドがセッティングされたモデルもございます。
装い新たになった新型タンク フランセーズ、まだご覧になられたことのないお客様も多いと思いますので、是非店頭でお試しください。
カルティエのアイコン【パンテール】
フランス語で豹を意味する【パンテール】はカルティエのアイコンであり、ジュエリーや時計だけでなく、バッグ、ウォレット、カフリンクス、スカーフ、ライターなど、カルティエの展開する多くのアイテムにパンテールモチーフは採用されております。
※oomiya和歌山本店では時計のみの取り扱いとなります。
パンテールの初登場は1914年になり、豹の模様をダイヤモンドとオニキスで表現した女性用のジュエリーウォッチで採用されたことに遡ります。
ゴールドやダイヤモンドやカラーストーンを巧みに使用して表現されるパンテールは、カルティエらしいラグジュアリー感に力強さが加わり独創的な存在感を演出、また気高く飼い慣らすことが難しい豹をモチーフにしたパンテールは女性の魅力と結びつくところも多いのではないでしょうか。
現在タンクと肩を並べカルティエのレディースウォッチ人気を牽引するパンテール ドゥ カルティエ。
現行品のベースとなるモデルは1983年に登場し25年後に廃盤となりますが、豹が伸びをしている様子を表現したケースサイドや豹の足跡をイメージしたブレスレットなど、デザインは踏襲しつつ2017年に復活を果たします。
パンテールはステンレススチール、3種類のゴールド、ステンレススチールとゴールドのコンビネーションで製造されており、ミニとスモールとミディアムの3サイズからお選びいただくことができ、ダイヤモンドがセッティングされたモデルも多数‥豊富なバリエーションはきっとお客様のご希望に沿ったモデルを見つけられるのではないでしょうか。
サステナブルな商品とメンテナンス
カルティエのレディースウォッチは電池を動力源とするクオーツが中心となります。
近頃よく耳にするサステナブルやSDGsという言葉、高級時計産業でも環境保全活動を意識したブランドが増えてきており、カルティエもその1つではないかと思われます。
タンク マストのソーラービートと呼ばれるムーブメント‥文字盤の下にソーラー電池があり、くり抜かれたローマ数字のインデックスから自然光や人工の光により充電されます。
ソーラーで駆動する時計の文字盤はチープになりがちですが、カルティエ以外にも高級ブランドではタグ・ホイヤーもソーラーウォッチを製造しており、今後もチャレンジするブランドは増えていくかもしれませんね。
プリントに見えるローマ数字は透過性のフィルムになっており、タンクシリーズの高級感を損なうことなくソーラー化された時計の電池の耐久性は約16年と長期に渡り交換の必要がなく、装着されているベルトの原材料は40%がリンゴの廃棄物、そこにその他の植物性素材や化学素材を混ぜ合わせて作られており、動物の皮を使用せず、またフードロス問題にも対応しております。
通常電池で動くクオーツのムーブメントは1年半〜3年に1度のバッテリー交換が必要となり、カルティエも例外ではありませんでした。
ラグジュアリーブランドを多数揃えているリシュモン グループ傘下のカルティエは、同グループ内のムーブメントメーカーであるヴァルフルリエと共同開発したクオーツムーブメントを採用したモデルが増えてきており、そのムーブメントが搭載されたモデルのバッテリー寿命は約6年間と、通常のものの2〜3倍長持ちします。
カルティエのクオーツウォッチのメンテナンスは2023年11月現在、電池交換¥5,170(税込)、オーバーホール¥41,580〜¥69,300(税込)となります。
モデルによりオーバーホールの際に消費電流が最適化された最新のクオーツムーブメントにアップグレードされ、以降のバッテリー交換のサイクルが非常に長くなり、使用済電池の廃棄量が減少するということにも繋がります。
またオーバーホールの基本料金にはポリッシングが含まれ、時計のコンディションや素材にもよりますが、ポリッシングにより美しい輝きを取り戻してお客様のお手元に戻ってきます。カルティエの時計は鮮やかなブルースチールの針やローマ数字、美しいリューズのカボションなどデザインコードがあり、今回のブログでは現行品と生産終了品のタンク フランセーズとパンテールの画像を使用しましたが、見比べていただいても決して古びれるような商品ではないのでは?
カルティエの時計はメンテナンスを行うことで飽きることなく末長くご愛用いただくことが可能、メンテナンスをご検討の際はぜひお申し付けくださいませ。
ご紹介させていただいたタンクやパンテール以外にも風船をモチーフにしたバロンブルーやバスタブを意味するベニュワールなど、他社にはない独創的なフォルムの時計が多々あるのもジュエラーであるカルティエならではの魅力、人気のタンクとパンテール以外の時計もぜひ店頭でご覧ください。
トレンドであるサステナブルを意識しつつ、タイムレスなアイテムでもあるカルティエの時計、人生のパートナーとして腕元にいかがでしょうか?