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ポートフィノで味わう、「手巻き」という贅沢な時間|戸賀 敬城

やっと東京も緊急事態宣言が解除されましたね。
収束に向けて、まずは第一段階を突破したというところかな。

とはいえ、もちろんまだ予断は許さない。
経済が動き出すのは喜ばしい限りですが、
むしろ宣言解除後の気の緩みが心配です。

僕は引き続き不要不急の外出を控えつつ、
デリバリーやテイクアウトなど、
可能な範囲で飲食業界の方々の力にもなりたいと思っています。

そして今回は、このコロナ禍にあって大きく変化し、
これからも変化していくであろう僕たちの価値観、
ライフスタイルを意識した腕時計をご紹介させていただきますね。

ポートフィノで味わう、「手巻き」という贅沢な時間|戸賀 敬城 - 戸賀 敬城 |1-623x830

今回はこちら、業界人にも支持されるブランド、
IWCの「ポートフィノ・ハンドワインド・ムーンフェイズ」です。

1984年の登場以来、
時代に左右されないクラシカルで優雅な魅力をそのままに、
ムーンフェイズ機構を追加するために開発された
手巻きムーブメントを搭載した一本。

身に着ける人を格上げしてくれるラグジュアリーさはもちろん、
モダンであることもこのモデルの魅力です。
具体的に言うと、パワーリザーブと「PORTOFINO」の位置がいい。
さらには45㎜という、着ける人を選ばないサイズもいいんです。

ポートフィノで味わう、「手巻き」という贅沢な時間|戸賀 敬城 - 戸賀 敬城 |2-1-622x830

スーツやジャケパンと好相性なのは言わずもがな。
僕はあえて、PT05のブラックデニムに合わせてみました。

ちょっと前までは、このサントーニ社製のアリゲーターに象徴されるような
茶ストラップに合わせる色は限定されていたと思う。
でも今は、ブラックも合わせやすい時代、流行になりましたよね。

とはいえ、あくまでデニム。
カジュアルな印象になりすぎないよう、
オールデンのローファーも黒を選んで、引き締めました。

今回はデ・ペトリロのリネン混ジャケットで茶系を合わせましたが、
ジャケットを黒にして、靴で茶系をもってくるのもありだと思います。
でも、このIWCにはスニーカーは合わせないかな。

ちなみにインナーの半袖ニットはナノ・ユニバース、
バッグは即完売したザネラートの戸賀別注モデル「ネノ バントゥー」ね。


最後に、このモデルを選んだ理由をもうひとつ。
それは手巻きムーブメントだから。

使わないときは、もちろん止まっている。
必要なときにだけリューズを巻くという作業が、
この時世にあってとても意味のある時間、手間暇なのではないかと思うんです。

そして、そんな心を落ち着かせるひと手間、
移りゆく黄金の月を眺める豊かな時間こそ、
真のラグジュアリーなのではないかと。


なんて、ロマンチックなことを書きましたが、
この「ポートフィノ・ハンドワインド・ムーンフェイズ」のパワーリザーブは、
完全に巻き上げられた状態で8日間も作動し続けるので、
そこまでリューズを巻く必要がないかもしれませんけどね(笑)

戸賀 敬城
1967年、東京生まれ。編集者。GDOブルーダー、BRオンライン、顧問。ラグブロ。編集長。ナノ・ユニバース メンズ・ディレクター、ヒルトン・アンバサダー。マクラーレン東京アンバサダー。PXGアンバサダー。学生時代からBegin編集部(世界文化社)でアルバイト、大学卒業後にそのまま配属となる。1994年Men’s Ex(世界文化社)の創刊スタッフ、2002年Men’s Ex編集長に。2005年時計Begin(世界文化社)編集長、及びメルセデスマガジン編集長兼任。2006年UOMO(集英社)エディトリアル・ディレクター就任。10代目MEN'S CLUB編集長。エスクァイアBBB日本創刊編集長。レクサスマガジン元編集長(ハースト婦人画報社)