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まずは、タグ・ホイヤーの「オウタヴィア ホイヤー02クロノグラフ」。これはご存知の方も多々いらっしゃるかと思いますが、伝説のF1レーサーだったカール・ヨッヘン・リントが愛用していた1966年製“Ref.2446 Mark3”の復刻で、同ブランドの熱烈ファンによる3度の投票を経て「復刻してほしいモデルNo.1」に選出されたモデルです。これがまた流石と言うべきか、絶妙にクラシカルでかっこいい。42mmというサイズ感も、手首の細い僕には嬉しい限りです。
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また、ベル&ロスはお馴染みの“角型BR”シリーズに我々の意表をつく本格ダイバーズ「BR 03-92ダイバー」を加えました。極めて珍しい角型のダイバーズなのに無理繰りな感じがまったくせず、アルミ製の逆回転防止ベゼルともごく自然に馴染んでいて、実にスタイリッシュ。決して歴史のあるブランドではありませんが、そのぶんデザイン性と機能性との追求に大いなる努力をしているのでしょう。好感が持てます。
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そして、バーゼルで注目の的だったゼニスは伝家の宝刀“エル・プリメロ”を進化させた“エル・プリメロ9004”を初搭載する「デファイ エル・プリメロ21」を発表。時刻表示も兼ねる10振動のクロノグラフに、100振動のクロノグラフ専用ムーブメントを組み込み、100分の1秒を正確に計時することを可能にしました。これが、実に機械チックで楽しい。相当生真面目に作ってあるのに、なぜか楽しいのです。文字盤に人気が集中すると思いますが、僕はこれのソリッドオープン文字盤が燻し銀的でいいと思います。